TOMODACHI住友商事奨学金プログラム2015年度奨学生が帰国、次年度奨学生へバトンを繋ぐ
2016年7月13日、住友商事株式会社の本社にてTOMODACHI住友商事奨学金プログラムの2015年度奨学生によるプログラム報告会、2016年度奨学生への奨学金授与式が開催されました。2015年度の奨学生から2016年度の奨学生へとバトンが渡された授与式では、奨学生のみならず、プログラム関係者も参加しました。
2015年度の奨学生はプログラム中に経験したことを参加者に語りかけ、講評では、学業面での成長のみならず、人として成長した姿が見て取れると評価されました。2015年度奨学生の一人、小松夏実氏は、ライス大学で電子工学を学んだことにより、「学び」そのものに対する自身の考えが変わったと語りました。米国の教育システムの下、国際色豊かな環境で学生生活を送ることにより、教育の真の力や周りの人々や物との繋がりの大切さに気付く事が出来たと述べました。小松氏は、将来は国境なき技師団で活動したいという目標を掲げ、ライス大学での努力と功績が認められ、現在カナダのウォータールー大学で研究を続けており、同大学では研究発表も予定されています。一方、ノーザンアリゾナ大学に留学した真部魁人氏は、日本を代表する宇宙飛行士になるという夢を抱き帰国しました。「昨年、米国への渡航前に私は宇宙飛行士になりたいと言いました。帰国した今、私は宇宙飛行士としてだけではなく、一人の日本人、そしてTOMODACHI世代として世界を変えていきたいと思っています。」と、成長ぶりが垣間見える一文で、自身の報告を締めくくりました。
報告会の後は、米日カウンシルアイリーン・ヒラノ・イノウエ会長、駐日米国大使館文化・交流担当官のデール・クライシャー氏、住友商事株式会社常務執行役員コーポ―レート部門企画担当役員(CSO)の田渕正朗氏が一言ずつ祝辞を述べました。イノウエ氏は2015年度の奨学生と2016年度の奨学生に言葉をかけ、「あなた方一人一人が、これから必要とされる次世代リーダーの模範となることでしょう。」と語りました。
終盤には、イノウエ氏、クライシャー氏、田渕氏よりこれから米国へ出発する2016年度奨学生十人への授与式が行われました。田渕氏は自身の経験を振り返りながら、海外留学の意義について語り、クライシャー氏も同様に「日米関係は、世界でも最も需要な二国間の一つです。教育・国際交流がその関係維持の重要な役割を担っています。」と述べました。また、2016年度奨学生は、プログラム中の目標について文字通り十人十色に語りました。東京大学在学中、イリノイ大学アーバナシャンぺーン校に留学する長江隆氏は、外務省で勤務し、一人一人が尊重される平和な世界の実現を目標として掲げました。また、早稲田大学在学中、ジョージ・ワシントン大学に留学予定の葉山帆月氏は、「SNSを通して、経験を伝え、日本人生徒がさらに海外留学の道を選ぶよう広めていきたいです。」と語りました。
最後には、住友商事の従業員の方々、第一期生からのプログラム奨学生、TOMODACHIスタッフ、そして本プログラムの運営実施団体であるSAFスタディ・アブロード・ファウンデーションを交えた懇親会が開催されました。教育、海外経験、これからの日米関係についての意見交換が繰り広げられ、奨学生をはじめとする参加者全員が自身のネットワークを広げ交流を楽しみました。