TOMODACHI世代:伊藤有亮
宮城県気仙沼市に住む伊藤有亮さんは気仙沼市立唐桑中学校の3年生で、生徒会執行部の役員を務めています。彼は気仙沼市立唐桑中学校から気仙沼市生徒代表団として選ばれ、ノーステキサスで開催されたCIEの日米草の根交流サミットに参加しました。
私は、宮城県気仙沼市唐桑中学校3年の伊藤有亮と申します。今回は、このように皆さんの前でお話する機会をいただきありがとうございます。
私が住む気仙沼は、昨年の3月11日の震災で大きな被害を受けた地域の一つです。幸い、私の住居はぎりぎり津波の難を逃れましたが、ほんの数十メートル家の前の坂を下ると、そこには今でも津波の爪痕が深く残る港があります。
震災発生直後は、私たちは暖をとることすら困難な状況にありました。ですが、そのような状況にあっても私たちは助け合うということを忘れることはありませんでした。
避難所の中という特殊な環境にあっても、皆で少ない保存食を分け合って食べたり、使える井戸があるという家があれば、皆でその井戸を共有したり、震災という非日常でもいつも助け合いが機能していたというのは、私たちの大きな誇りです。また、この互助・共助がいかに大切かを、身をもって知ることができました。
私は今年の夏、「TOMODACHIイニチアチブ」のご支援で、アメリカ南部テキサス州で行われた、日米草の根交流サミット・ノーステキサス大会に、気仙沼市中学生代表団の一員として参加して参りました。
この草の根サミットでは、行きの飛行機から帰りのバスまで、毎日、ホストファミリーの方々をはじめとした、様々な人との新しい出会いを体験できました。また、大会に参加して下さる通訳の方など運営に携わるボランティアの方々とのグラスルーツ、すなわち、人と人との直接的な交流がいかに大切なものかを、私が今回この「TOMODACHI」という機会をいただいたことによって、今まで以上に深く理解することができました。
次にアメリカに行くときには、もっと英語でコミュニケーションをとれるようにして、皆さんに自分の口から直接感謝を伝えられるようになりたいです。
最後に私の将来の目標についてお話します。私は、史学にとても興味があるので、大学へ進学し史学を研究しながら、外国の生徒にも英語で教えられるような、国際派の教師になりたいと考えています。