TOMODACHI世代: 坂田真希帆
坂田真希帆さんは慶応大学に在籍する大学生で、TOMODACHIの支援を受け、東京および東北地方の28名の大学生をアメリカに招待して行われた「3.11についての日本人学生の声」に参加しました。このプログラムは、非営利団体のKIP知日派国際人育成プログラムによって実施され、参加者はニューヨーク、ニューヘイブン、ボストン、ワシントンD.C.、サンフランシスコ、ロサンジェルスを訪問し、アメリカの大学生と交流しました。真希帆さんは、アメリカでの経験やボランティアについての自分の考え、また内向きと言われる日本人の若者に対する誤解などについて話してくれました。
質問: KIPプログラムの「3.11についての日本人学生の声」に参加してアメリカへ行き、何を学びたいと思っていましたか?
回答: KIPプログラムの一環として、アメリカに行く前に様々な調査を行いました。その際、私はボランティアを中心に調査をしました。なぜボランティアについて学びたかったかというと、3.11の大震災の後、日本では地域社会を助けるのに、ボランティアがとても重要になったからです。私が留学中に学びたかったことは、アメリカにボランティア文化がどのように浸透しているのか、アメリカの危機対応システムがどのように働くのかということでした。
私はボランティアについて調査をしていたので、その調査結果の発表を行いました。そこでは、アメリカ人学生が参加した様々なボランティア活動についても触れる機会がありました。私はこのプレゼンテーションを通して、アメリカ人学生には自国のボランティア文化に誇りを持ってほしいと思いました。同時に、日本人代表として多大なる感謝の意を表したかったのです。そして、これからも互いに助け合う関係が続くことを願っています。
質問: 近頃ニュースで、日本人学生は内向きで、あまり海外留学をしない傾向にあるといっています。KIPの学生たちは、この問題を議論し、リサーチをしました。その結論は?
回答: 私は、近頃の日本人学生が海外留学をしないのは、決して「内向き」が理由なのではないという結論に至りました。これは私を含め多くのKIPの学生たちにも言えることです。
内向きということの他に、海外留学をしない傾向になってしまった理由はあるようです。理由の一つとして、就職活動の問題が強くあるように感じます。就職活動の長期化と早期化により留学に行く時間がないのです。また、政府からの金銭的援助が少ないのも理由のひとつだと思います。
実際、今回アメリカ研修に行った学生たちは多くの大学を周り、さまざまなアメリカ人の学生たちと触れ合うことで「アメリカで学びたい」という思いがさらに強くなったと感じているようです。