TOMODACHI世代:川村彩
1.どのようにTOMODACHIイニシアチブとプログラムに関して知りましたか?
私が初めてTOMODACHIについて知ったきっかけは、私が所属している大学で研究室訪問をしていた際に教授にTOMODACHI-STEM @ Rice University Programについて教えていただいたことです。STEMとは、英語で科学(science)、技術(technology)、工学(engineering)、数学(mathematics)の略です。
その当時私は海外で勉強し、そして勉強以外で、他の人がしたことがないような経験もしたいと考えおりました。さらにSTEMプログラムは私の専門である工学にも関することであったので、進んでこのプログラムに応募いたしました。
また私がSTEMプログラムに参加したのち、私はTOMODACHIの他のリーダーシップ育成事業やアラムナイの交流活動に関心があり、それらの活動に関わることができる次の機会を探しました。そこでホームページで「TOMODACHIアラムナイ災害復興トレーニング・プログラム:神戸ワークショップ」を見つけ、応募しました。私がワークショップに興味を持った理由は、そこで他のTOMODACHIプログラムに参加したアラムナイからの経験談を聞いたり、日本人としてもっと震災に関して知る必要があると考えたからです。
研究を行ったり、ポスタープレゼンテーションを行うことは私にとって全く新しいことだったので、まず私は「研究を行うとはどういうことなのか」「どのように研究成果を専門家ではない人々に伝えればいいのか」という基礎的な考え方を身につけました。また、アメリカの研究室の雰囲気を知るために、毎週一度行われた研究室の会議や、修士論文発表・博士論文発表会を聴講することができたのも貴重な経験となりました。
また、この経験によって化学関連の専門用語を勉強することができましたが、これらのフレーズを英語ですらすらと発言できるようになるために、もっと英語を勉強する必要があります。英語力をさらに向上させ、今後は長期間海外で研究をしたいと思っています。
さらに、ワシントンDCでの女性技術者との交流や科学系政府機関への訪問を通して、女性のプロフェッショナルや女性のメンターを持ち、必要な場合は彼女たちに助けを求めるということの重要性を学びました。女性には、私自身が自覚していた以上に、物理的にまたは社会の中で潜在的に残る障壁がたくさんありました。そしてそれらを克服するためにも、女性の同士の信頼できる関係性の構築が大事であるということに、プログラム参加を通じて気づきました。今回のプログラムではたくさんの女性技術者との交流や、他の参加者と親睦を深める機会があったので、築いた関係をこれからも大切にしていきたいです。
最後に、言うまでもなくSTEMプログラム終了後では米国の大学院進学がより身近に感じられるようになりました。米国の大学院に進学した日本人の方との出会い、今後進学する予定である他の参加者との出会いや体験談により、より魅力的に留学が感じられるようになりました。さらに米国の大学院へ進学するプロセスに関する細かい講義もあったため、準備をいつからどのように始めるべきかを学ぶことが出来ました。
神戸で行われた減災プログラムでは、「日本人」として震災について知ることの重要性を理解しました。もし私たちが日本から一度出ると、私たちは日本人代表となります。世界中の人々は、震災時、日本で何が起きていたか興味を持つでしょう。その疑問に対して答えるということは、震災が頻繁に起こる日本出身の一個人として責任をもって答えられるようになる必要があると思います。減災プログラムでは、実際に神戸や東北で被災された参加者の方も数名いました。被災した経験を聞くことは聴き手にとっても、話し手にとっても難しいことでしたが、減災プログラムという場でだからこそ、同世代の人たちの被災経験を聞くことで、震災についてより知ることができました。伺ったお話を忘れずに、さらなる震災学習につなげていきたいと思います。
3.将来の目標は何ですか?プログラムの学びをどのように活用していきたいですか?
私の夢は世界の環境・エネルギー問題を解決することができるような科学者になることです。また、研究は世界の様々な場所で、多様な国籍の人と共に行いたいと思っています。STEMプログラムでの経験は、私の夢を実現させるための一歩となったと思います。この経験から学んだ一番大切なことは「発言したり、新しいことをするときには失敗を恐れず、堂々と!」ということでした。このことを忘れずに、新しいことに挑戦する気持ちを忘れずに夢を実現させたいです。
さらに、日本人として震災について学び続け、震災時にも周りの人々を先導し助けとなれるような人材になりたいと思っています。