TOMODACHI J&J 災害看護研修プログラム 事前研修1および2、米国研修を実施
2022年6月18-19日にTOMODACHI J&J 災害看護研修プログラム7期生の事前研修1が仙台で行われ、10名の全国から選出された看護学生が参加しました。この研修は、新型コロナウイルスの発生以来、TOMODACHIイニシアチブが国内で再開した初めての対面研修となったため、感染対策に試行錯誤を重ねた上、実現した対面研修でした。
事前研修1では東北大学の江川新一氏による「災害医療・災害看護」の専門的な分野に関する講義の拝聴、石巻赤十字病院・3.11みらいサポートへの訪問を行い、東日本大震災での被災経験や、災害対応を実際の被災者や当時の支援者から学ぶ事ができました。メンバーと共に対面での時間を過ごせたことで、2日目が終わる頃には、前日に初めて会った研修生同士もすっかり打ち解けている様子が見られました。
2022年7月16-17日には、ジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人グループ本社で事前研修2を行いました。Basic Ph Japanの岡田太陽氏による支援者の心理的回復を助ける手法を学ぶワークショップ、日本医科大学多摩永山病院、救命救急センターの久野将宗氏によるトリアージ講義など、グループワークや、被災者と支援者をロールプレイ演習が含まれた実践的な研修で、座学で学んだ事を実演することにより、その難しさを体験すると同時に、学びを深化することができました。
さらに、2022年8月8日から18日の9日間にかけて行われた米国研修は、新型コロナウイルスの影響により、2021年に引き続き、オンラインでの開催となりましたが、災害看護、地域看護、メンタルヘルス等の各分野で米国の医療従事者がどのような役割を担い、対応して来たかを学びました。多岐にわたるトピックについて、数多くの専門家の講義を受けたのに加え、本年度の研修では参加型アプリを使って、デジタルマネキンに災害時の初期対応を施すアクティビティや、実際に起きた災害をシナリオとして、トリアージ演習を行ったり、事前学習として配布された資料についてグループディスカッションをしたりする時間などが設けられ、オンラインという環境でも研修生が積極的に参加できる構成になっていました。
8月18日の研修最終日にはプログラム参加者を代表して岩永理奈氏と藤井実穂子氏がスピーチを発表しました。岩永氏は「看護師である自分自身や自分の家族へ配慮することの重要さ」は米国では優先度が高く重要視されていると語りました。藤井氏は「米国研修でのさらなる学習と経験を合わせ、まずは『ぼうさい国体』のグループ出展で学んだ事を発信し、地域に災害知識を共有したい」と述べました。
研修生たちは、9月に兵庫で行われる事後研修へ参加した後、10月23-24日に行われる「ぼうさい国体」へ出展し、プログラムでの学びを地域に共有し、還元します。2022TOMODACHIJ&J災害看護プログラムは12月のオンライン最終報告会をもって終了する予定です。