TOMODACHI J&J 災害看護研修プログラム、米国の医療従事者からパンデミックへの対応や最新の災害看護領域を学ぶ
2022年3月27日に2021年度「TOMODACHI J&J 災害看護研修プログラム」の最終報告会がオンラインで開催されました。本プログラム参加者である看護を学ぶ学生8名他、関係者を含め約60名が参加し、6か月のプログラムの幕を閉じました。
本プログラムは、事前研修・米国研修・事後研修の3部構成です。本年度のプログラムは、新型コロナウイルスの影響を受け2021年10月より全行程オンラインで開催しました。参加者は6日間の事前研修を経て、2022年2月14日~25日の9日間、オンライン米国研修に参加しました。研修では、米国の災害看護や災害対応、医療従事者のメンタルヘルスやセルフケア、新型コロナウイルス感染症対応など、多岐にわたるトピックについて、数多くの専門家から学びました。2月25日の研修最終日には、プログラム参加者を代表して木田千景氏が、自身が災害看護の道を目指すきっかけと今回の研修での学びについてスピーチを行いました。木田氏は、米国研修では特に「防災対策の重要性」と「支援者に対してのメンタルヘルスケアや医療者のセルフケア」が印象的だったと語り、「(米国研修での)学びを忘れずに、今後もメンターの先生方やメンバーと話し合い、災害看護について自身の学びを深めていきたいです。また学んだ内容を周囲に発表する等、災害看護について学ぶ機会を作り、知識の還元をしていきたいと思います。」と締めくくりました。
その後、2022年3月5日と6日に事後研修が開催されました。兵庫県立大学地域ケア開発研究所増野園惠所長ご協力のもとリーダーシップや避難所、災害時の役割についての研修が開催されました。「リーダーシップ」と「避難所環境と健康、看護の役割」をテーマにグループワークを通じて、それぞれの知識や学びを共有し合い、試行錯誤しながら真摯に演習に取り組みました。
そして最終報告会が2022年3月27日に開催され、参加学生による発表だけでなく、メンターの先生方によるパネルディスカッションや米国からスピーカーによるの登壇が行われました。参加者を代表して、長岡崇徳大学の旭崚氏が「被災者の持つ力を引き出す支援と、一方的な自己満足の支援になっていないかを考える事の必要性」について述べました。個人発表では、「関心があまりなかった精神面でのケアに興味が広がり、より幅広い価値観や知見を得たいと思うようになった」という東京医科歯科大学の櫻井あやの氏の心情の変化を聞くことができました。