東北のこれからを担う次世代リーダーが、地域に変化を起こすアクションプランを策定
2019年7月19日から8月9日にカリフォリニア州バークレー市および近郊で実施された「TOMODACHIサマー2019ソフトバンク・リーダーシップ・プログラム」に、岩手・宮城・福島県の高校生が参加しました。
3週間にわたる本プログラムの前半では、カリフォルニア大学バークレー校で、地域社会の課題に取り組むプロジェクト型学習、Y-PLAN (Youth, Plan, Action, Now) を学びました。次に、カリフォルニア州リッチモンド市と北リッチモンド自治区から依頼を受け、地域を活性化するアクションプランを策定・発表、更にアクションプランの一部を実行に移しました。最後に、高校生それぞれが、東北の各地域で実行するアクションプランを策定し、発表しました。さらに、さまざまな講演会やバークレー近郊に暮らす日本人や若者との交流や多種多様な社会的活動を広く行う団体を訪問、野球観戦などの文化体験を通して、たくさんの刺激を受けました。
まずY-PLANでの学習によって、参加者はリーダーシップのあり方を模索しました。地域の活動に必要な手法を学ぶことのみならず、自身のストーリーを掘り下げ共有することで議論や活動へ深く繋げていきました。
リッチモンド市と北リッチモンド自治区の視察では、活気に溢れたコミュニティー形成に尽力する地域団体からの依頼を受け、高校生が実際に地域を歩き、自身の観察やお互いの気づきの共有、地域の方々との交流を通してより深くコミュニティーについて学びました。高校生らは視察を通して得た学びと、Y-PLANの手法を最大限に活用し、当該地域のアクションプランを発表しました。Y-PLANの手法を最大限に活用し、参加者は収集した情報をもとに、より活気のある地域づくりのために話し合いを重ねました。多種多様なアイディアをまとめ、一人一人がグループ内で役割を模索し、4つのグループすべてが、それぞれの強みを生かしたアクションプランの発表ができたことは、参加者にとって大きな自信とこれからの原動力になりました。
また、昨年より実施された「Day of Action!(実際に行動に移す日)」を通して、策定したアクションプランの一部を北リッチモンドで実行しました。地域をより明るくするための鮮やかな壁画作りや、生い茂った草木で行き止まりとなってしまっている危険な場所を地域の方々が集う場所に変えるプロジェクトが行われました。さらに、昨年の参加者が描いた壁画の絵が、ゴミのポイ捨てや不法投棄を減らし、今でも大切に維持されていることは、今年の参加者にとっても大きな励みとなりました。この経験を通して、課題に取り組むことが地域にポジティブな変化を与えるという現状を目の当たりにするだけでなく、アクションプランを実行することの楽しさも体感しました。
プログラムの締めくくりとなる東北でのアクションプランの策定では、東北地方で活躍し、高校生が帰国後に実施するアクションプランのサポートにおいて重要な役割を担う、アダルト・アライらが加わりました。参加者はそれぞれ米国での学びをもとに、自身の情熱や強みと地域の課題を考察し、何度も練り直し策定したアクションプランを堂々と発表しました。米国研修を経て、それぞれの地域に戻った参加者は、地域に前向きな変化をもたらす、次世代リーダーとしての第一歩を踏み出しました。