日米次世代のリーダーが集うTOMODACHI世代サミットを初開催
2015年11月8日、TOMODACHIイニシアチブは、東京の上智大学で「TOMODACHI世代サミット」を初開催しました。本サミットでは、文化交流やホームステイ、リーダーシップ育成プログラムなど、様々なTOMODACHIプログラムを経験した140名の大学生から若手プロフェッショナルのアラムナイが、日米各地から集結しました。
サミットはジョン・ルース前駐日米国大使の基調講演で幕を開けました。ルース前大使には、TOMODACHIイニシアチブが誕生した経緯についてお話頂き、日米の次世代リーダー育成に対する理念をアラムナイに共有して頂きました。基調講演の後は、TOMODACHIアラムナイ3名が、プログラムでの経験や、現在取り組んでいる活動を紹介しました。最初の登壇者である谷幸穂氏は、TOMODACHIプログラムがいかに彼女の人生に影響を与えたか話した他、現在積極的に取り組む模擬国連の活動について説明しました。
ロビン・ルイス氏は、ピースボートでの職務や、J.P.モルガンが支援する「TOMODACHI NGO リーダーシッププログラム」の人道援助ワークショップを通じて得た、新たなスキルや出会いについて話しました。またルイス氏は、2016年1月30−31日に開催予定のTOMODACHIアラムナイ向けプログラムについても言及しました。2日間の予定で実施される「TOMODACHI災害復興リーダーシップ・トレーニング・プログラム」は、サイコロジカル・ファースト・エイド(PFA)と災害救援ボランティア・トレーニングの二部構成となっています。
最後に、高橋愛実氏が登壇し、今夏実施された若手障害当事者のリーダーシップ育成プログラム「TOMODACHI ADA25 Lead On!」に参加した経験を共有し、また2016年4月に日本で施行される「障害者差別解消法」に関する活動を紹介しました。
TOMODACHIアラムナイによるプレゼンテーションの後は、参加者が地域ごとのグループに分かれ、TOMODACHIプログラムでの経験や、それぞれが熱心に取組む活動について共有し、日米各地域で抱える社会問題を見出し、これから自ら取り組める問題解決案について議論しました。その後TOMODACHIアラムナイは、事前に登録したワークショップへ参加しました。実施された9つの実践的なワークショップの詳細は以下の通りです。
- First Impressionsでは、数々のミスコンで「マジックハンド」として知られるスティーブン・へインズがどのように最高の第一印象を作り出すかを紹介しました。
- Think Before You Thinkでは、偏見をなくしコントロールするための手法を伝授しました。
- Yes…Andでは、「HEROES」等で活躍する日系アメリカ人俳優のマシ・オカ氏が講師を務め、異文化コミュニケーションに関するワークショップを行いました。
- Young Americansのワークショップでは、歌とダンスを通じて、自信をつけ、異文化や言語を学ぶきっかけづくりを提供しました。
- Your Visionでは、参加者自身の将来のビジョンの形成にあたり、経験を振り返りました。
- Cultural Insightsでは、異文化間の壁を超えたリーダーシップを発揮するためのヒントを学びました。
Career Panel & Mentorshipでは、日米を代表するリーダーとして、ラタ・レディー氏、ブリット・ヤマモト氏、アツコ・フィッシュ氏、三浦潤氏を迎え、パネルディスカッションを行いました。- Leadership Skills for Working in Japanでは、日本社会における、効果的なリーダーシップの育成について伝授しました。
- Voice Our Valuesでは、価値に重点を置いた、革新的なリーダーシップの在り方を学びました。
最後にエミリー・ムラセ氏による、ネットワーキング術を学ぶワークショップが開催されました。「居心地の悪い場所へようこそ」と題した本ワークショップでは、パーティなどの場で、ネットワーキングを成功させるコツを紹介しました。
また、レセプション開催前には、米国国務省教育文化局のエバン・ライアン教育文化担当国務次官補とTOMODACHIアラムナイ5名との交流が実現しました。和やかな雰囲気でテーブルを囲み、アラムナイらはそれぞれが参加したプログラムについて紹介し、どのようにTOMODACHIの経験が彼らの人生や現在の活動に影響を与えたのかを語りました。
また、サミットの締めくくりとしてレセプションでは、TOMODACHIアラムナイをはじめ、協賛および関連企業の皆様、そして翌日から開催された米日カウンシルのアニュアル・カンファレンスに参加する日系アメリカ人のリーダー達が一堂に会しました。米日カウンシルのアイリーン・ヒラノ・イノウエ会長による開会の辞に始まり、エバン・ライアン教育文化担当国務次官補、そしてプルデンシャル財団ラタ・レディ理事長より、ご挨拶を頂きました。
TOMODACHIアラムナイは、TOMODACHI世代の一員としてのアイデンティティを強め、日本語と英語を使い分けながら、様々な分野の参加者と交流しました。またパフォーミングアーツを学ぶ若者による米国のミュージカル団体、ヤング・アメリカンズが歌と踊りを披露し、アラムナイを含む参加者総勢220名を魅了し、元気づけました。
本TOMODACHI世代サミットは、TOMODACHIアラムナイ・リーダーシップ・プログラムのスポンサーである、プルデンシャル財団の多大なご支援により実現しました。米国からのプログラム参加者に対して往復航空券をご提供くださったデルタ航空に感謝申し上げます。
- 写真はこちら
TOMODACHI世代の声
「TOMODACHI サミットでは、大変有意義で貴重な時間を過ごすことができました。熱意に溢れ、同じような考えを持ちながら、何らかの形で社会に貢献する、100名以上のアラムナイと交流するきっかけを、TOMODACHIサミットは提供してくれました。また、日米各地からそれぞれの経験やアイデア、エピソードを共有するプラットフォームとしての役割を果たしたように思います。参加したことで日米関係や近代の国際情勢に対する理解を更に深めることができました。これからも今回出会ったTOMODACHIアラムナイとのつながりを深め、一緒に有意義な行動を起こし、前進していきたいと思います。」
– ロビン ルイス TOMODACHI NGO リーダーシッププログラム アラムナイ(J.P. モルガン支援)
「TOMODACHIサミットに参加した多くのTOMODACHIアラムナイやアメリカ人の方々から刺激を受けました。これからも積極的にTOMODACHIのイベントに参加したいと思います。このような機会を頂き、本当に感謝しています。」
– 志田 美波 TOMODACHI 春休みホームステイプログラム アラムナイ
「今回は貴重な経験をさせていただき、ありがとうございます。スピーチをするときはすごく緊張しましたが、自分の意見に意味を持って発言したいと思いました。そして、たくさんのTOMODACHIもできました。とても楽しい時間でした。参加できて、よかったです。」
– 高橋愛実 TOMODACHI ADA25 Lead On! プログラム アラムナイ
「TOMODACHI世代は皆聡明で、社会をより良い場所にしたいという志を高く持ち、大望を抱いています。それぞれが異なるプログラムに参加したのにもかかわらず、連帯感を感じられるのは大変興味深い事です。年齢も違い、それぞれの地域と環境の中で生まれ育った私たちですが、TOMODACHI世代として共に世界を変えていけると信じています。
– 谷 幸穂 TOMODACHI MetLife Women’s Leadership Program アラムナイ