秀光中学高等学校 TOMODACHI教育エンゲイジメントプログラム オルフェウス室内管弦楽団と出会う
仙台で開催された管弦楽団東京エレクトーンホール宮城のコンサートは、来場した大勢の観客の拍手に包まれた。1,590席は全て埋まり、照明は次第に暗くなり、会場は静まり返った。2014年2月1日、ニューヨークを拠点に活動する天才ピアニスト辻伸行氏の日本ツアーが始まり、彼と指揮者を持たないことで有名なオルフェス室内管弦楽団が奏でる魔法の様な演奏を聴くべく一同に会した。
2月5日夕方、秀光中等教育学校の育英国際センター 所長率いる先生5名および生徒35名は、TOMODACHIオルフェウス室内管弦楽団(以下、オルフェウス)教育プログラムの一貫として舞台稽古に参加しました。彼らは、東日本大地震で被災した学校で、オーケストラ部として活動していた為、この活動に格別な思いがあるのです。舞台稽古に強い興味を持っている生徒、息をのんで見守る生徒、笑顔で楽しむ生徒がいました。
コンサート終了後、オルフェウスのジョナサン・スピッツ氏と三枝美穂氏は、質疑応答に参加しました。質疑応答では、音楽家達がオルフェウスメソッドを可能にする為に何が出来るかを共に考え、議論しました。ここで出た意見を皆で共有することで音楽をより楽しむ事が出来ました。参加した生徒および先生らは、音楽家達と彼らのパフォーマンスの素晴らしさに圧倒されたと仰いました。
オーケストラを担当する音楽の先生は、生徒達が遅刻したり、練習を怠けていた為、コンサート直前まで生徒達のやる気がないことに気付いていました。>
しかし、オルフェウスとの舞台稽古や議論、協同演奏の後、生徒達の音楽に対する態度が明らかに変わっていたと言いました。何故なら、オルフェウスの音楽家達と辻井信幸が生徒達に良い影響を与えたからです。
秀光中等教育学校オーケストラの第一トランペット大塚美咲さんは、オルフェウスの音楽家が長時間楽器を弾き続ける姿(30分以上弾く場合もありました)を見て、自分もこれから学校のオーケストラで頑張りたいと語っていました。
日立株式会社の政府外商部門マネージャーを勤める富澤真樹子氏は、TOMODACHI交流基金の代表として舞台を観る為に東京から旅立ちました。プログラム参加後、彼女は、音楽活動を行う生徒達に出会えたことやイベントに参加出来たこと、これら全ては交流基金のお陰であり、とても良い印象を持てたと語りました。
2012年5月、オルフェウスは宮城県多賀城市で秀光中等教育学校の生徒100人の為に音楽のワークショップを開催しました。11回目の日本ツアーとして来日したオルフェウスの音楽家達は、ロッシーニ序曲を演奏する音楽家達とシベリウスの一曲を一緒に練習したり、彼らのキャリアや生徒達の経験、専攻等について議論しました。