TOMODACHI GLA 2.0、女川でスタート
TOMODACHI世代グローバル・リーダーシップ・アカデミー(GLA)2.0は、9月にオンラインオリエンテーションでTOMODACHIの歴史を学び、チームビルディングを行い、共通の目的意識を育んだ後、宮城県女川町で対面プログラムを開始しました。
2025年9月27日~28日の2日間、参加者はリーダーシップ、レジリエンス(回復力)、コミュニティをテーマに、さまざまな体験型プログラムに参加しました。プログラムは、問題を解決することから質問を投げかける思考への転換を促すワークショップで始まり、参加者が自分なりのリーダーシップの考えを言語化し、最終プレゼンテーションに向けた準備を行いました。
特に印象的だったのは、旧大川小学校の震災遺構を訪れた場面です。大川伝承の会共同代表の佐藤敏郎氏が2011年の東日本大震災の被災体験を語り、悲劇を未来への教訓に変える重要性を強調するとともに、危機の際の倫理的な意思決定について参加者に考えさせました。
また、東京のIT業界でのキャリアを離れ、女川で漁師となった鈴木隆太氏の話も共有されました。グローバルリーダーシップとローカルリーダーシップの違いを実感させる内容で、創造性とコミュニティが仕事や生活を豊かにする可能性について考えるきっかけとなりました。このテーマは、参加者が地元住民やアラムナイと一緒にサンマ、ホタテ、イカを調理する体験型ディナーワークショップでも続きました。多くの参加者にとって魚をさばくのは初めての体験であり、協力して作る食事はチームワークと達成感を学ぶ貴重な時間となりました。
東北在住のTOMODACHIアラムナイによる少人数メンタリングセッションも行われ、キャリア選択や社会課題への取り組み、情熱を持って行動することの大切さなど、率直なアドバイスが若い世代に伝えられました。
プログラムの最後には振り返りセッションが行われ、参加者は自分自身の成長目標「自信をつけることや、自分の分野で先駆者となること」を明確にし、女川での体験を胸に東京でのGLA 2.0に向けて意欲を高めました。後藤 理梨佳氏は、「GLAに最後に参加してから6年が経ちました。コロナが起こったとき、時間が止まったように感じました。でも、再びGLAに参加できて本当にうれしいです」と振り返りました。
この意義深いプログラムを通じて、参加者はレジリエンス、創造性、コミュニティに根ざしたリーダーシップを深く理解するとともに、地域や世界で変化を生み出す意欲をさらに強めました。