TOMODACHI Tanaka Sangyo Agricultural Exchange Initiative: Climate and Food System Awareness Program 新潟での学びを力に – 日米学生が発表する次世代の農業
TOMODACHI Tanaka Sangyo Agricultural Exchange Initiative: Climate and Food System Awareness Programの最終フェーズである新潟研修が2025年8月3日から9日まで行われました。
テキサス州で行われた米国研修の学びを続けるために、新潟県では、日本の稲作文化や農業技術に加え、高齢化や後継者不足といった現代の農業が抱える課題について学びました。特に、建設・運送業から農業に参入し、広大な農地を管理する田中産業株式会社の取り組みは、学生たちに強い印象を与えました。参加者たちは、棚田や田中産業の圃場見学に加え、岩の原葡萄園、JAえちご上越の集出荷施設、新潟大学の日本酒学センターなどを訪問。日本の食文化を支える生産・流通システムやコミュニティの繋がりや仕事に向かう姿勢などについて理解を深めました。また、新潟県の花角知事の表敬や、亀田製菓でのCEOの講義など、リーダーとの対話の中から、次世代のリーダーとしての自覚を持つ機会ともなりました。
8月8日には、新潟大学にて約11ヶ月間にわたるプログラムの集大成となる最終報告会が開催されました。日米の大学生18名が、気候変動と農業という共通の課題に対し、それぞれの視点から探求した成果を発表しました。40名近くが参加し、新潟大学 牛木辰男 学長、末吉邦 副学長からもご挨拶がありました。
田中産業株式会社 常務取締役 田中朗之氏は「農業の持続可能性について皆さんと共に考えることができたのは大きな成果です。皆さんがこの経験を将来に活かし、社会で活躍されることを楽しみにしています。」と述べ、学生たちの今後の活躍に期待を寄せました。
プログラムの終了にあたり、参加者の小出真氏は「プログラムを通して、異文化を超えて対面で会話することの大切さや、持続可能性という課題を自分ごととして捉えることの重要性を学びました。田中産業様のご支援・ご協力に心より感謝しています。」と述べました。また、ハリー・クック氏は「このプログラムが両国の文化や農業について深く学ぶ機会を与えてくれたことに感謝しています。特に日本の優れた農業技術や製品への誇りに感銘を受けました。このプログラムが友情を育むきっかけとなり、今後も続いていくことを願っています。」と思いを語りました。