Next Generation Summit 2025のハイライト
2025年8月3日、TOMODACHI Next Generation Summitは、高校生から経験豊富なプロフェッショナルまで、あらゆる年齢とバックグラウンドを持つ200人以上を集め、インスピレーション、学び、そしてつながりに満ちた一日を開催しました。
“Voices Unleashed: Unlocking Potential, Creating Impact”というテーマのもと、サミットは、次世代が目的意識を持ってリードし、自分の可能性を最大限に引き出し、より深い異文化理解を通じて持続的なインパクトを生み出すという力強いミッションを中心に展開されました。
今年のTOMO Voiceスピーチコンテストでは、多くのTOMODACHIアラムナイの共感を呼ぶテーマ「出る杭ネットワーク」にスポットライトを当てました。これは日本語のことわざ「出る杭は打たれる」に由来し、6名の情熱と自信にあふれたスピーカーがマイクを手に取り、自身のストーリーを語りました。米日カウンシル プログラム&パートナーシップディレクターの宇多田カオル氏は、スピーカーたちをこう励ましました。「この有名なことわざを逆転させ、出ることが罰せられるのではなく、違いが力となり、応援される“出る杭ネットワーク”を作りましょう。」
Tsunagari Hubでは、“夏祭り”をテーマに国際交流を中心とした空間が展開されました。ゲームやスタンプラリーを含むインタラクティブなブースを通して、参加者はさまざまなグローバルな機会を探求しながら、TOMODACHIの本来のミッションとの再接続が促されました。パートナー団体は、自身のプログラムや経験に関する情報を共有するためのブースを設置しました。この空間を意味のあるものにしていたのは、コンテンツそのものだけでなく、情報が対話へと変わっていく場であったという点です。参加者はその場にとどまり、質問を投げかけ、自らのストーリーを共有し、「つながり」という名前にふさわしく、人々が帰属意識を感じる空間へと変化していきました。
午後には、気候変動対策、女性のエンパワーメント、世代間理解といった主要な課題に焦点を当てたパネルが行われました。サステナビリティ・パネルでは、現実世界の環境変化を推進する存在として若者の声が中心に据えられ、若いうちからでも環境を助けるために果たせる役割があることが参加者に示されました。女性のエンパワーメントパネルでは、登壇者たちが社会的な期待を打破するための力強い洞察を共有しました。TOMODACHI Sumitomo Scholarship Programのアラムナイである篠田実希氏は、このセッションが自身に響いたと語りました:「若い女性として、いつも黙っているべきだというプレッシャーを感じていました。他の人がその苦しみに名前をつけてくれたことで、初めて自分が見られていると感じました」と語り、エンパワーメントが個人にもたらす影響を示しました。一方、Reverse-Mentorship ワークショップSessionでは、「Polish your professional image」というテーマの元、従来のメンターシップ関係を逆転させ、若いアラムナイがオープンな対話を導き、プロフェッショナルが耳を傾けるという形式がとられました。TOMODACHI Sumitomo Scholarship Programのアラムナイである石川想真氏は、こう振り返りました:「以前から知っていた人とも、この場ではより深いレベルでつながることができました。自分が何をしているかだけでなく、若者としての“自分自身”についても語り合えたのです。」
この日の締めくくりとして、U.S.-Japan Councilの会長兼CEOであるオードリー・ヤマモト氏と、アーロン・スナイプ臨時代理大使との間でFireside Chatが行われました。率直な対話を通して、外交は政策によって築かれるだけでなく、そこに関わる人々によっても築かれるのだということが強調されました。スナイプ氏は、キャリアの中での個人的な関係性や経験についての振り返りを通じて聴衆に、「インパクトはつながりから始まる。」と言う力強いメッセージを残しました。
レセプションが終わる頃には、会場の雰囲気は明らかに変化していました。会話ははずみ、深まり、ネットワークは広がり、かつて抑えられていた声が、いまや本当に解き放たれていました。「リーダーシップとは、ただ目立つことではなく、そこにいて、耳を傾け、共に未来を形作っていくことなのだ」と改めて感じながら参加者達は会場を後にしました。