TOMODACHI J&J 災害看護研修プログラム2024、事後プロジェクト・最終報告会開催
2024年11月30日、12月1日に、兵庫県神戸市で「TOMODACHI J&J 災害看護研修プログラム2024」の事後プロジェクトが実施されました。事後プロジェクトは、神戸市看護大学で開催された「第8回世界災害看護学会国際学術集会」の学生交流セッションとして実施され、全国の看護学生である10名の9期生が企画・運営を行いました。
9期生は、事前研修や米国研修を通して得た学びの一つとして、災害時に人々が自分らしく生きられるためにメンタルヘルスを支援する必要性を挙げ、学生交流セッションのテーマを「避難所・シェルターにおける被災者に対するメンタルヘルスケアについて」に設定しました。
9月から11月にかけて、準備を行い迎えた当日のセッションには、オーストラリア・ドイツ・日本・マレーシア・台湾の5か国より36名が参加しました。各国の避難所の特徴や災害時の支援制度に触れながら、多角的な視点で活発にディスカッションを行いました。学生らは、セッションを通して、日本の避難所は長期的に開設・運営され、多くの組織による支援が入る点が特徴である一方で、他国では親戚などのサポートを得て、住んでいた場所から離れて新たな生活を始める傾向があります。しかし、日本の場合は「慣れ親しんだ場所で生活し続けたい」と考える人が多い傾向に気づくことができました。2点目は、身体的ケアと精神的ケアのバランスは国の文化や宗教によって異なり、介入する職種も異なるという気付きがありました。
12月15日には、同プログラムの最終報告会がオンラインで行われ、49名が参加しました。最終報告会では、9期生の学生がプログラムの学びを発表しました。さらに、本プログラムアドバイザー・メンター、アラムナイ、教授より、本プログラムが長期的に与える影響について発表がありました。約6か月間のプログラムを修了し、参加者らが長期的に災害看護の分野をけん引していくことが期待されます。