プログラム参加者・TOMODACHIアラムナイに聞いてみました!:城田空氏
城田空氏はTOMODACHIサマー2018ソフトバンク・リーダーシップ・プログラムのアラムナイです。プログラムで実行したアクションプランの「東北見聞の旅」をはじめ、学生団体CRENECTIONの立ち上げに携わり、現在はCRENECTIONの代表を務めています。アクションプランで感じた「人の繋がりの大切さ」を探究するため、CRENECTIONで地域活性に取り組む学生同士を繋げる活動や、多摩大学と小田急不動産の連携プロジェクト、マチカドこども大学の教務課課長として地域とこども達の繋がりを創造しています。現在は自分自身のアイデンティティを見直し、地域活性という観点で新しい価値を提供出来ないかと模索中。多摩大学の2年次に在学中。
以下のスピーチは、次世代サミット2022の閉会のスピーチとして行われました。
初めまして、TOMODACHIサマーソフトバンクリーダーシッププログラム2018のアラムライ城田空です。このプログラムでは、3週間かけてアメリカのカリフォルニア大学バークレー校に行きY-Planというまちづくりの手法について学びます。その後、帰国後アクションプランとしてアメリカで学んだ事を東北で実践するというプログラムです。
私は2011年の東日本大震災が起きてからすぐ地元の福島を離れ、今住んでいる神奈川県横浜市に引越しました。なのでTOMODACHIプログラムに参加した当時はプログラムの参加者が私以外全て東北在住の高校生でした。プログラム中に東北について話す時間があり、そこで熱く語るTOMODACHI生の輪に入っていけなかった事がとてもショックで、さっきまで肩を並べて活発に意見を交わせていたのにも関わらず、本題の東北の話になって自分だけが置いていかれるような感覚がありました。
アメリカで1人疎外感を感じ、同時に情けなさと悔しさのような感情が混じってどうすればいいのか分からなくなりました。周りのTOMODACHI生は今の東北をより良くするにはどうすればいいのかを話しているのに、私は今の東北すら知らない。みんなよりも一歩も二歩も遅れていると感じました。だからこそまずは東北を知ることをアクションプランとしたいと思いました。
ですが、私自身東北の事を知らず震災当時と今の東北を知るために訪れるべき場所や話を聞くべき人が分かりませんでした。そこで、一緒にプログラムを経験したTOMODACHI生に協力を依頼して「東北見聞の旅」という宮城・福島・岩手を周る旅を企画しました。
3県出身のアラムナイ5人が、私が持っていなかった東北との繋がりを補ってくれ、インターネットに載っているようなありきたりな情報ではない、より深いありのままの東北を知る機会をくれました。この旅を通して他のアラムナイよりも遅れていた自分がやっとみんな同じスタートラインに立てたような気がしました。これも各県を案内してくれたアラムナイのおかげです。
この旅を通して、自分で足りない要素も、それを補える仲間を作り色んな人を巻き込みながら企画を実行する楽しさに気付きました。そして今後「人とのつながり」を軸とした活動をしたいと思い、そこからCRENECTIONという学生団体の設立に携わり、地域活性に取り組む学生同士を繋げる活動を始めました。そのほかにも、4年前に一緒にアメリカに行ったTOMODACHI生に声をかけてクリエイティブな同世代を集めた音楽フェスの企画など、「人を繋げる」活動をしています。
このTOMODACHIプログラムから始まった私の活動にはいつも欠かせないものがありました。
それは仲間です。どんなプロジェクトを行うにも1人では限界があります。
「東北見聞の旅」もCRENECTIONも私が経験した全てのプロジェクトがそうでした。
仲間がいたからこそ、成功したものばかりです。
仲間とは私にとって悩みを共有し、次のステップへ行く力を貸してくれる、時には衝突することはあってもお互いを理解し合って最後は一緒にゴールする、何よりも大切なものです。TOMODACHIプログラム中に貰った言葉で今でも大切にしている言葉があります。
「早く行きたいなら1人で行きなさい、遠くに行きたいならみんなで行きなさい。」
私はみんなで行きたい。一人では出来ない事も仲間がいれば、必ず達成できます。
今はオンライン上での活動が増え、情報やりとりは出来ても感情のやり取りがしにくい時代かも知れません。様々な障害が多くありますが、信頼できる仲間であればそのもどかしさすらも共有し一緒に解決して行けます。私がそうだったようにアラムナイコミュニティに属している皆さんなら、きっとこの困難な時代を切り開いていけると思います。ありがとうございました。