ニューヨークにてTOMODACHIイニシアチブの創設10周年記念レセプションを開催
2021年12月17日、山野内勘二大使の在ニューヨーク日本国総領事公邸にて、TOMODACHIイニシアチブ創設10周年を祝うレセプションが開かれました。米日カウンシル会長兼CEOのスザンヌ・バサラ氏と共にニューヨーク近郊の米日カウンシルメンバーやTOMODACHIアラムナイが出席し、交流を深めました。
参加が叶わなかった山野内大使に代わり、首席領事の松本太氏(前段中央)が開会の辞を述べました。また、2名のTOMODACHIアラムナイ、西貝茂辰氏とサラ・オコーネル氏もスピーチを行いました。
2011年3月11日の東日本大震災発生当時、宮城県仙台市出身の西貝氏は中学生でした。現在はプリンストン大学に在籍し、防災のための生態系工学の研究に関心を寄せています。「TOMODACHIプログラムに参加する前は、留学はおろか、仙台市の外に出ることすら考えていませんでした」と述べ、TOMODACHIプログラムへの2度の参加経験がその後の人生に与えた影響に触れました。TOMODACHIでの学びを活かし、ネパールで発生した地震の被災者支援のためのファンドレイジング・キャンペーンを企画したことは、彼なりの「世界への恩返し」の手段であった、と語りました。
ニューヨーク近郊のTOMODACHIアラムナイ地域代表の一人、サラ・オコーネル氏は国際連合日本政府代表部に勤めています。語学指導等を行う外国青年招致事業 (JETプログラム) に参加し、仙台市で教員を務めた期間には、被災住民の支援活動に熱心に取り組みました。「東北地方では、震災当時の記憶は風化していません。3月11日を迎える度に、痛みや深い悲しみが蘇ると同時に、人の優しさが思い返されます。困難な時に見知らぬ者同士が互いを助け合うことで、真のコミュニティが形作られるのです」と、同氏は述べました。
(撮影・執筆:スーザン・マコーマック氏)