米日カウンシルと日米関連団体が2011年3月11日を記念するために一堂に会する
2021年3月10日(日本時間3月11日)、米日カウンシルは他の日米関連団体と共に2011年3月11日に発生した東日本大震災から10年を記念するオンラインイベントを開催し、地震、津波、原発事故といった三重災害により命を落とした方々を追悼しました。当時の様子を振り返り日米同盟の今後を考察する、日米関係における著名なスピーカー陣の話に参加者は耳を傾けました。
元駐日米国大使、元・現駐米日本大使、三重災害により影響を受けた自治体の長、日米のコミュニティのリーダーら、TOMODACHIプログラムのアラムナイが登壇しました。
本イベントの冒頭は、南三陸町の佐藤仁町長(2015年から現職)が3.11後すぐに米国より支援を受けたことを踏まえ、「アメリカの皆さんから被災した南三陸町に対して大変心温まるご支援を賜りましたことを厚く御礼申し上げます」と述べました。
続いて、第一部のパネルディスカッションではジョン・V・ルース元駐日米国大使(2009-2013)、藤崎一郎元駐米日本大使(2008-2012)、モデレーターとしてかれん・ケリー氏(米国務省シニア・フォーリンサービス・オフィサー兼東アジア局ダイバーシティ・インクルージョン担当シニアアドバイザー)が登壇しました。ルース大使、藤崎大使は3.11当時の最も際立った記憶と復興支援について語りました。ルース大使は「被害の度合いは私がこれまでの人生で見たことのないものだった」と述べました。また、TOMODACHIイニシアチブの創設についても言及し、「これから数十年に渡り二国間の人と人とのつながりの架け橋となるTOMODACHI世代を作ることを願っていた」と話しました。
プログラムの後半では第二部のパネルディスカッションが開催され、キャロライン・ケネディ元駐日米国大使(2013-2017)、佐々江賢一郎元駐米日本大使(2012-2018)、杉山晋輔駐米日本大使(2018-2021)、トーマス・シーファー元駐米日本大使(2005-2009)が登壇し、共同モデレーターをフランク・ジャヌージ氏(モーリーン・アンド・マイク・マンスフィールド財団 理事長・最高経営責任者)、ペイジ・コッティンガム-ストリーター氏(日米文化教育交流会議米国側パネル 事務局長、日米友好基金 専務理事)が務めました。
パネリストらは日米関係の将来と、日米同盟を強化するために可能な方法について議論しました。その中には、留学プログラムへのアクセスを増やすこと、人物交流に投資することがアイデアとしてあげられました。日米同盟に関しては、ケネディ元大使が「我々の同盟がそれぞれの国にもたらす利益を持続させるには、教育と次世代への還元について真剣に考えなければならない。」と述べました。
本イベントのハイライトとして、東北地方出身のTOMODACHIアラムナイ、今野涼太氏と杉田美夢氏がスピーカーとして登壇しました。TOMODACHIサマー2012コカ・コーラホームステイ研修プログラムのアラムナイ、今野涼太氏は帰還困難区域と指定された福島県双葉郡浪江町の出身で、現在は、ふるさとに帰還し浪江町役場で勤務しています。様々なTOMODACHIプログラムは「私のふるさととコミュニティに恩返しするための強さをくれました」と述べました。
もう一名のTOMODACHIアラムナイ、杉田美夢氏はTOMODACHI ダラス・仙台 ヤング アンバサダーズ プログラム2015に参加しました。宮城県出身の杉田氏は、自身の留学先であり、若い生徒に日本文化を教えているワシントンD.C.から本イベントに参加しました。同氏はTOMODACHIプログラムで出会った多くの人が私をインスパイアし、勇気づけ、サポートしてくれたと述べ、草の根レベルで、様々な文化間のやりとりを向上することで、恩返ししていく意欲を表明しました。
本イベントは、こちらからご覧いただけます。