ワシントンD.Cでの2週間の研修で、21名の日米の学生が共に社会的課題に取り組む
今回で7回目となる「Building the TOMODACHI Generation: Morgan Stanley Ambassadors Program」が2020年2月29日より始まり、日本各地から12名の大学生がワシントンD.C.へ集結し、2週間の研修に参加しました。この研修では、非営利・非政府組織(シビル・ソサイエティ)について、また様々なセクターを横断したパートナーシップの構築について理解を深め、さらに日米の社会的な課題に取り組むことへ焦点を置いています。9名のアメリカ人参加者が研修に加わり、日本人参加者と共に、日本が抱えている社会課題について協働して取り組みました。
プログラムの1週目は、講義、パネルディスカッション、訪問調査に加え、政府機関・非営利団体・企業・財団の経験豊富な代表者らとの対話形式のセッションなどから、非営利・非政府組織(シビル・ソサイエティ)への理解を深めたり、多様な組織運営の手法などを各セクターから学びました。「世界銀行」、「ナショナル・パブリック・ラジオ」、「カブーム!」そして「アメリカ合衆国下院」を含むさまざまなセクターへの訪問調査によって、参加者たちは、非営利・非政府組織(シビル・ソサイエティ)の活動におけるパートナーシップについて理論だけではなく、実例から学びを得ました。
非営利・非政府組織(シビル・ソサイエティ)の活動についての基本的な理解を深めた後で、日米の参加者は、7名ずつ3つのチーム(日本人学生4名、アメリカ人学生3名)に分かれて、学んできた知識を実践する場としてプロジェクト開発のコンテストに参加しました。各チームは、日本社会が抱えている社会的課題に取り組むために、それぞれのセクターのリソースを有効利用し、革新的な取り組みを遂行していきました。このプロジェクト開発と並行して2週目には、日本人参加者は、強みと価値について、ネットワーキング、スピーチ、サーバント・リーダーシップなど、リーダーシップ研修を通して学び、世界的に通用するスキルをさらに高める機会となりました。 上智大学の三原黎香氏は、研修をふり返り「このプログラムの全ての研修や活動は、私自身や将来の職業についたくさんの新しい情報と考える機会を与えてくれました」と述べました。
プログラム最終日となった3月11日、各チームは審査員の前でそれぞれの提案を発表しました。 特徴のある様々な提案発表を聞いた後、審査員より、チーム「Asteroids」の「Project IMPACT」が最優秀プロジェクトに選ばれました。不登校の状況に陥りそうな学生たちに自信を持たせるための技術開発のカリキュラムを通して、宮城県内の学校における「不登校」増加を食い止める取り組みの提案です。
チーム「Mizu」は、「Side by Side」と題し、若手リーダーのための講習会を行うことや働く母親たちのために働きやすい方針を打ち出している企業を評価するシステムを通して、日本の労働人口における男女平等を高める取り組みを提案しました。 最後、チーム「the United Amigos Coalition」の「Let’s Talk About Sex」と題したプロジェクトは、日本の公立小中学校の教員に専門的なトレーニングを行うことで、日本の若者たちへの性教育の機会を増やしていくことを提案しました。
モルガン・スタンレー・ホールディングス株式会社の多大なる支援により実施されている本プログラムは、ワシントンセンターがパートナーとして参画しています。