TOMODACHIアラムナイ・リーダーシップ・プログラム:第4回「ふくしま香LINKプロジェクト」で参加者が香りと色で福島を表現
2017年4月29日から30日にかけて、東日本大震災の被害を受けた地域の再生に貢献したいという想いを持つ高校生から大学院生までの計13名が、福島県南会津町を訪れ、「ふくしま香LINKプロジェクト」に参加しました。この取組みは、2016年10月に開始したもので、同町で実施された第1回目からの参加者の他、今回が初めての参加者もおり、その多くがTOMODACHI世代 グローバル・リーダーシップ・アカデミー2017でAir Aroma Japan株式会社の柳川舞社長が社会人メンターとして参加したチームの高校生・大学生でした。被災地を元気付けたいという想いと、そのために香りがどのような役目を果たすのかという事に興味を持ち、参加に至りました。
第4回は、「香りと体験を繋ぐ、また、香りとは思い出作りであり、五感を結びつけることである」、といったコンセプトの下で実施され、イベントの終わりには、それぞれ9 つの香り成分と色を組み合わせ、香りを嗅ぎ、色を見た人が福島の情景や名産を目に浮かべることが出来るような組み合わせを創り上げました。
プロジェクト初日の午前中は、五感を使って香りを理解することに焦点を当てました。色と自然を踊りで表現したバリアージ舞踊を利用したワークショップでは、ダンサーたちが香りを嗅ぎ、その香りを踊りで表現した後、自分たちの踊りや、そのときの感情を共有しました。参加者は、この活動を通して様々な香りの表現の方法を学び、香りを嗅いだ時に感じた想いを考察する機会を得ました。午後は、お米や食べ物で人々を「結ぶ」というコンセプトの下「おむすびワークショップ」が実施され、参加者たちはグループごとにユニークなおむすびを作るため、食材選びから調理に取り組みました。ワークショップ中は常に笑顔が絶えず、終盤には、参加者全員が各々のおむすびを試食し、味覚と香りを通して絆を深め合いました。
2日目のアクティビティでは、参加者が9つのグループに分かれ、各グループに参加者1人と福島の若者の支援者数名が振り分けられました。まず9色(赤、オレンジ、黄色、緑、青、紺、紫、ピンク、白)のうちいずれかの1色を与えられ、次に、色によって振り分けられた福島にまつわる場所や物、景色などのリストをもらい、その後、それらに当てはまる感情を箇条書きにしました。感情のリストを作成した後は、各グループに与えられた色の濃淡を選び、それが書き出した感情を最適に表現しているか議論しました。最後のステップでは、各グループに4つの異なる香りが与えられ、香り成分を調合するなどして工夫を凝らし、グループの色を最も表現している香りを選びました。
プロジェクトに参加した阿部由佳氏は、プロジェクト後、以下のように述べました。
「この企画を立ち上げていただいて、言葉も見つからないほど、感謝の気持ちでいっぱいです。香りで福島がどのように変わっていくか、楽しみです。」
福島民報に、チーム3東北・北海道地域代表者でありTOMODACHIアラムナイでもある渡部夢佳氏のインタビューと共に、このプログラムに関する記事が掲載されています。詳細>>