TOMODACHI米日ユース交流プログラム 学生プレゼンテーション・レセプション
2015年7月29日、TOMODACHI米日ユース交流プログラムに参加した日米の高校生が体験や成果を発表する会が開催されました。本プログラムは日米の高校生が7月15日から7月29日まで東北、その後7月31日−8月16日にワシントンD.C.を共に訪問するというもので、ワシントンD.C.から6名、慶應義塾湘南藤沢高等部から6名、東北地方から2名、計14名の高校生が参加しました。発表会はプログラム前半の振り返りの機会となりました。
発表会の開催前、生徒達はワークショップに参加し、東北で学んだ事やそれをどのように将来に活かしていきたいか議論しました。生徒らは東日本大震災で甚大被害を受けた宮城県石巻市や宮城県南三陸町を訪問しました。宮城県では日本の文化や歴史、社会的起業家精神、持続性、グローバル人材を主なテーマに学びました。農家でホームステイする機会や南三陸町長の佐藤仁氏と懇談する機会もありました。ワークショップでは、東北が直面した様々な課題や、現地の人々から伺った困難について意見交換をしました。近い将来、休学して東北に滞在する、もしくはインターンを行いたいと話した生徒も見受けられました。
会場には生徒が撮影した心を揺さぶられる写真と説明文が展示されていました。参加者の山本寛士は希望を表わす植物の芽と、新たな始まりを示唆する建築現場の重機が写った写真に「次世代の希望の芽が石巻に眠っている」と題名をつけました。
発表会では、参加生徒らが東北の経験とその印象について述べました。コリー・カーター氏は東日本大震災の津波の濁流に飲み込まれながらも、奇跡的に生還した南三陸町長佐藤仁氏が、苦しみながらも力強くある姿に感銘したと述べました。カーター氏は佐藤町長から「どんな困難な状況でも、必ず何か良いことが生み出せる」ことを学びました。
岩手県出身の大谷史也氏は「グローバル人材」になる目標について発表しました。大谷氏は効果的なリーダーになるには「接続、コミュニケーション、配慮」の三つのスキルが必須であると述べました。大谷氏を含む日本からの参加者は今回のプログラムで東北を訪問したことで、日本人としてのアイデンティティについて深い気付きがあったと話しました。
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参加者の感想:デュサン・マレー・ローリングス氏
このプログラムを実現してくれた皆さんに心から感謝します。このプログラムに参加したことで、人生が大きく変化した記念の年になりました。プログラムを通して、私は成長することができたと思っています。内面的には人として、またグローバル人材として、未来のリーダーとして、そしてチームメートとしての成長です。多文化社会のワシントンD.C.に住んでいるとはいっても、まだまだ知らない世界や異文化がたくさんあることに気づかされました。米国の価値観というレンズを外して、他の価値観も受け入れられるようになりました。大震災のような状況でも希望があること、そして地域の一員として、前向きで積極的な姿勢は忘れてはいけないことも学びました。伝統を守りつつ、新しいことを拒まない大切さも学びました。自分の信念を持ち続けることも教えてもらいました。また日本食の美味しさと、生魚の食べ過ぎには気をつけることを知りました
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