福島県広野町立広野中学校3年生、日米草の根交流サミット・サンディエゴ大会に参加
福島第一原発から30キロ圏内の広野町は、2011年3月の事故直後は町民全員が避難を余儀なくされました。しかし、原発の南に位置する広野では風向きも幸いし、現在では除染も終え住民帰還も進められています。とはいえ、広野中学校の生徒数は事故前の6分の1と激減しています。
この広野中学校の生徒達が、TOMODACHIイニシアチブを通した日本航空と京セラからの支援、またトヨタ自動車や東京倶楽部からの協力により、第24回日米草の根交流サミット2014サンディエゴ大会に参加しました。
参加したのは、14名の中学3年生と1名の若い青年。広野町は「とんぼのめがね」や「汽車」などで知られる「童謡の里」。サミット大会のオープニング式典やクロージング式典では合唱も披露しました。また、オープニング式典会場となったMLBパドレスのペトコパークでは、パドレスvsロッキーズの始球式で3年生男子の土屋昌君が好投し、大勢の観客から拍手喝さいを受けました。
大会期間中は、帆船「カリフォルニア号」に乗船しての洋上教育プログラム、ガス・電力会社を訪問してのエネルギーに関する学習、地元高校生との将来のエネルギーに関するディスカッション、カリフォルニア大学サンディエゴ校に留学している大学生との交流など、多彩なプログラムに参加しました。また、サンディエゴでの6泊中3泊はアメリカの一般家庭に宿泊するホームステイで、地元の方々との深い交流も経験しました。
- 本プログラムの詳細はこちら
参加した生徒の声
「交通、食文化、国民性とさまざまな違いに圧倒されて日本に帰ってきました。外国の文化に触れ、自分の視野を広げることができました。この経験は必ず将来に生きてくると思います」
「今回のサミットに参加したことで生まれた人と人とのつながりを絶やさないように、ホストファミリーの方々とも手紙などを通して、やりとりしていきたいと思っています」
「気候が全く違っても、日本とカリフォルニア州のエネルギー問題には類似点が数多くありました。地下が活発であること、海が多くあること、などです。それはつまり、日本とアメリカの技術的協力や日本のビジネスにおいて、新しい分野を広げる可能性を再生可能エネルギーは持っていると思います。再生可能エネルギーが地球環境だけでなく、日本経済さえも救うことができると自分は確信します」などの感想を寄せてくれています。
日米草の根交流サミットとは?
日米草の根交流サミット大会は、公益財団法人ジョン万次郎ホイットフィールド記念国際草の根交流センター(CIE)が毎年日本とアメリカで交互に開催しているイベントです。この大会の目的は、日本とアメリカの市民一人ひとりが国境・言葉・生活習慣などの違いを超え、同じ人間として互いに心を通わせ合い、理解し合い、友情を深め合うことによって、日本とアメリカの良好な友好関係を築き上げていくことにあります。