J.P. Morgan支援TOMODACHI NGO リーダーシップ プログラム – 人道援助ワークショップ
アメリカに拠点を置く NGO Mercy Corpsと40ものNGOのコンソーシアムである国際人道支援組織ジャパンプラットフォームの提携により、J.P.モルガン支援TOMODACHIリーダーシッププログラムにおける一週間の人道援助ワークショップが行われました。
オレゴン州ポートランドにあるMercy Corps本部で行われた本ワークショップは、9団体から12名の日本人NGOリーダーと中国、韓国、台湾のNGO従事者、そしてアフリカ、中東、北中米のMercy Corpsプログラムからもそれぞれメンバーが参加しました。25名の参加者たちは14団体、そして12以上の国籍から構成されていました。日本からの参加者のほとんどは東日本大震災において何らかの人道支援を行ったことがあり、更に数名は国際的な人道支援経験があります。
ワークショップでは人道支援コミュニティにおいて使用される原則や手段が紹介されました。様々な法規範や倫理憲章(世界人権宣言、国際人道支援法、難民の地位に関する条約、国際赤十字・赤新月運動・災害救援を行うNGOのための行動規範等)が現在の人道支援コミュニティ形成の礎となったという事について学んだあと、緊急プログラムを立ち上げ実施する方法についてもセッションを受けました。例えば、どうやって国際的な基準に基づいて必要な物資を導き出すか、不確定要素をどう担保するか、安全性をどのように査定するか、そしてそのリスクを最小に抑える方法などのノウハウです。最終日には参加者たちを3つのグループに分け半日ポートランドの街中に繰り出てもらい、2万人の難民流入に対しどう準備するかというシュミレーションも行われました。どこにキャンプを設置するのか、どうやって食事や資材を提供するかなどを国際的な基準、規範そしてポートランドの現状を踏まえて検討することが求められました。悪天候にも関わらず参加者たちは積極的に課題に取り組んでいました。
1995年の阪神淡路大震災により日本におけるNPOは脚光を浴びることになり、日本国内における自然災害時への市民社会の役割の重要性が認識され、法整備などが進められました。2011年の東日本大震災をうけてNGOの地域社会での活躍は再び注目されており、TOMODACHI NGOリーダーシッププログラムはそのような現状を踏まえ実施されています。今週のワークショップで参加者は様々な地域のリーダーたちと経験を共有し、生まれた新たなアイディアから将来の災害に備えるための知恵を得ることが出来ました。更に今回のワークショップを通じて人道者たちが協働するとシナジーが生まれることが分かりました。1週間が終わる頃、参加者たち皆「トモダチ」になっていました。