TOMODACHI世代: エミリー・ワォーカー
エミリー(ミミ)・ワォーカー氏は米国マサチューセッツ州ボストン市にあるエマーソン大学でジャーナリズムを専攻しています。2016年3月にTOMODACHIイノウエ・スカラーズプログラムに参加し、初めて日本を訪問しました。プログラムで東京、京都、滋賀を訪問した経験を以下のように共有してくれました。
TOMODACHI世代の一員になれたことを非常に光栄に思います。私はずっと前から、日本の文化を尊敬しています。私にはジャックという弟がおり、自閉症を患っています。10年間通う、ボストン東スクールでは、日本人の北原キヨ博士によって開発された自閉症スペクトラムを患う子供や青少年のためのユニークな教育法が用いられています。ここでの日常のセラピーを通して、日本式の考え方を学びました。例えば、音楽、陶芸、水泳、一輪車、竹馬など、身体を動かしたり芸術を学びながら目標を達成する大切さを学ぶました。このような包括的なアプローチのおかげで、弟は誰も予期しないぐらいに変化を遂げました。また、弟のジャックを指導する、オノ・アキコ先生での自宅レッスンを小さな頃から横目で見ることが、「人生で何か良いことをしたい」と私自身を奮い立たせてくれ、彼女から言葉を紡ぐ作家になりたいと影響を受けました。
2016年3月、エマーソン大学でのオンライン出版の授業の一環で、私とクラスメートは、日系アメリカ人である故ダニエル・イノウエ上院議員のリサーチをするために一週間日本を滞在しました。
プログラムに参加し、一番思い出に残ったのは滋賀県高島市の民宿村に宿泊した時です。村に到着した時には大雨で、靴と靴下がびしょ濡れになりました。しかし、翌朝目が覚めた時には、靴と靴下が暖房の横にまるで新品かのように整理され置かれていました。実は、人目につかないように、角にそのまま置き去りにしていました。言葉の壁がありながらも、このような行動や思いやりに感動しました。日本人の心遣いに驚き、もっと日本の文化を知りたいと思うようになりました。
私は食べるのが大好きなのですが、日本で食べたものが人生で一番新鮮な食材でした。お肉の品質や絶妙な調理時間、料理に合わせるソースなど最後まで料理人が上手に新鮮な美味しさを提供できる様子にいたく感動しました。このように食材に感謝する心は米国でとても必要な考えだと思います。
最も感動的だったのが、日本の綺麗な環境でした。来日後すぐに、アレルギー用の薬を飲まなくても大丈夫になり、滞在中一度も必要ではありませんでした。スモッグや科学物等がこの国にはあまりなく、もっと呼吸ができた感じです。私の友達は皮膚の調子が良くなったと言っています。米国では、環境に関するさまざまな健康問題がいまだ多く報告されており、遠い道のりのように思えますが、努力していくことが大事だと思います。
TOMODACHIプログラムに参加して、米国に対して沢山の願いをもつようになりました。クリエイティブな考え方、想像力を生かしながら日本との関係強化し、互いに学び合って欲しいと考えています。日本で感じた先見の明や洞察力は、ビジネス、政治、建築、テクノロジー等さまざまな産業のリーダーにとって、大いに活用できると思います。日本での色々なひらめきの種や考え方を、私は米国や世界中に発信していきたいです。TOMODACHIイノウエ・スカラーズプログラムに参加し、日本の地方自治体で語学指導・国際交流を行うJETプログラムに興味を持ちました。いつか将来、子供たちに英語教えるため日本をまた訪れたいです。