TOMODACHI世代:小池夏子
小池夏子氏さんは、広告代理店で5年以上勤務し、日本人と外国人両方の顧客を担当してきました。2013年の秋から、TOMODACHI-UNIQLOフェローとして、ファッション工科大学の修士課程グロ-バル・ファッション・マネジメントのプログラムに参加します。
TOMODACHI-UNIQLO フェローシップについて、こちらをご覧下さい
FITでの小池夏子さんの体験
FITでの1年目は、予想していた以上に恵まれた時間となってい
2013年米日カウンシル年次会議への参加について
小池夏子さんは、10月3日‐5日にワシントンDCで行われた2013年米日カウンシル年次会議にTOMODACHI UNIQLOフェローとして出席しました。その時の感想を下記にご覧ください。
今回、
小池夏子さんについて
なぜフェローシップに応募したのですか?
「お金のある人だけがファッションを楽しめる」とよく人々に言われました。反論したくても、何と言ってよいか分かりませんでした。自分のキャリアを通じて、どう説明すればよいか模索し続けてきたのです。ファッション工科大学の修士(MPS)課程プログラムに応募したのは、業界知識とグローバルなマネジメント能力を身に付け、日本のファッション業界で新しい企業の社会的責任(CSR)を率先して促進していけるようになるためです。
私が初めてCSRについて知ったのは、大学で企業サステナビリティの授業を受講した時です。そこでCSRに興味を持ったと共に、自分自身の考え方が大きく変わりました。その当時卒業後の仕事を探していたのですが、この授業を受講したことでサスティナブルビジネスへの思いを抱きました。
そのような思いのもと、2008年から大手広告企業の博報堂に勤め、様々な顧客と仕事をしました。仕事をする中で、日本においてCSRプログラムはまだまだ認知度が低いということに気づきました。一方で最近、ユニクロなどの大企業による大がかりなCSRプログラムが開始されています。このようなトレンドも踏まえ、私はファッション業界はCSRに力を入れることによってその恩恵を享受出来るのではないかと思っています。
博報堂では、様々なファッション業界の企業とウェブ・ビデオ・印刷広告を作成する機会があり、顧客をより満足させるためには国内外のファッションビジネスについてより深い理解が必要であることを実感しました。2012年秋に仕事のためユニクロのCSRページを見ている時にこのフェローシップの存在を知り、応募することに決めました。
学位を取得したあとは、東京に戻り日本のファッション業界において自分自身のネットワークを構築していきたいです。具体的には2つ目標があります。ひとつめは、日本の若手デザイナーたちがもっと海外に行く機会を設けることです。社会的責任について学ぶひとつの手段として海外留学を促進するプログラムを作りたいです。ふたつめは、より年長の、とりわけ着物など日本の伝統を扱う職人たちが、現代の日本ファッション業界にて作品を発表する機会を提供するプログラムの創設です。これは日本で高齢化が進む中で、更に年長の方々との連携が不可欠になってくる需要ともマッチすると思います。
本プログラムから何を学びたいですか。
先ほど掲げた2つの目標を達成するためには、ファッション業界についての見聞とビジネスモデル、またマーケティング手法や高級ブランドのブランドマネジメントについての知識が必要になります。それに加え大規模なキャンペーンを展開するマネジメントノウハウも身につけ、将来コンサルティング会社を立ち上げ経営したいと考えています。
留学では各国の学生と共に学び、新しい見方や考え方を知ることが出来、ファッション業界全体のしくみと各地域での役割について学びたいです。夏にはユニクロのCSR部でインターンする機会があり、ここでFITでの勉強を補完し業界のCSRへの取り組みについて、より知ることが出来るのではないかと期待しています。インターンは留学の重要なポイントになると思っています。
FITのプログラムが私のキャリアの目標と照らして理想的である理由はいくつもあります。FITはパリと香港への留学プログラムを持っています。パリは最先端のトレンド発信地であり、香港は今日成長しているアジアの中心的なファッション生産・流通市場です。
FITがグローバルファッション業界について開講している数々のコースは、利益とサスティナビリティの両立というトピックについて私自身が考える手助けになると思います。グローバルマーケティング、ファッションブランドマネジメント、文化と国際ビジネスなどの授業を通じて、早く広い視野を身につけたいです。
また、クラスメートや教授陣、ゲストスピーカーとの交流を通じて、異文化への対応と新たな見地を取り入れることを学びたいです。FITの大きな多文化学生コミュニティは様々な文化のファッションについて学ぶ機会と世界的なネットワークを作るきっかけを与えてくれるでしょう。
そして私自身もFITのプログラムに貢献することが出来ると考えています。日本におけるファッションブランドに対する考え方や取り組み方、チームでの仕事の仕方、企業の重役へのプレゼンテーションスキルなどについて、博報堂での経験が生きると思います。FITコミュニティの一員になれる日が待ち遠しいです。
アメリカに対して思いがあれば、聞かせて下さい。
幼少期から家族で海外、とりわけアメリカにはほぼ毎年行く機会がありました。その経験から東京で高校を卒業後、米国大学への進学を決めました。アメリカという国ととそこに住む友人たちの存在は私にとってとても身近なものです。