TOMODACHIテイラー・アンダーソン記念基金リサーチ交換プログラム
TOMODACHIテイラー・アンダーソン記念基金は東日本大震災で犠牲となった米国人のテイラー・アンダーソン氏を追悼して設立されました。彼女は母校ランドルフ・メイコン大学を卒業後、2008年から2011年まで、JET(Japan Exchange and Teaching Programmeの略で語学指導等を行う外国青年招致事業 )プログラムの外国語指導助手(ALT)として、石巻に勤務していました。
2016年度TOMODACHIテイラー・アンダーソン記念基金リサーチ交換プログラム
2016年7月第2週、米国バージニア州ランドルフ・メイコン大学の生徒、教職員が訪日し、「テイラー・アンダーソン記念基金リサーチ交換プログラム」で東京、京都、広島、石巻を訪問しました。
米国人学生は、ランドルフ・メイコン大学が夏に実施する研究プログラム、シャピロ・アンダーグラジュエート・リサーチ・フェローシップ(SURF)プログラムの参加者で、2011年3月の東日本大震災発生後の地震、津波、原発事故について研究しています。日本滞在中、藤崎一郎元駐米特命全権大使(写真)や広島の原爆被災者を含む、国や地方行政機関のリーダー等さまざまな方々と会談しました。また、女川原子力発電所への訪問、東日本大震災の被災者との対談、石巻市や女川町での東日本大震災発生当時の状況や復興の歩みを学びました。詳細はこちら>>
2015年度TOMODACHIテイラー・アンダーソン記念基金リサーチ交換プログラム
このプログラムは、アメリカのバージニア州ランドルフ・メイコンカレッジ大学と宮城県石巻専修大学から、それぞれ4名ずつ生徒と教員が選ばれました。日本とアメリカの学生は、お互いの国でのフィールドワークや交流プログラムを通して研究を進めていきます。アメリカの学生は、ランドルフ・メイコンカレッジ大学の有名なシャピロ・アンダーグラジュエート・リサーチ・フェローシップ(SURF)プログラムの参加者です。SURFプログラムは、夏の間教員の指導のもと行われる10週間の研究プログラムです。東日本大震災により被害を受けた地域から来る日本人参加者は、SURFプログラムに参加しているアメリカ人と共に学ぶ機会を得ることができます。
参加者は東日本大震災とその復興について学びます。両国の生徒は、オンラインでのディスカッションをした後、お互いの国を訪問し合います。実際に互いのキャンパスを訪れることで、直接コミュニケーションと文化交流をすることができます。
アメリカの4名の参加者にとってプログラムの開始はワシントンD.C.への訪問です。生徒たちは2015年6月9日から10日の間に、アメリカ合衆国国務省日本部、米国連邦緊急事態管理庁(FEMA)や建築の博物館を訪れます。アメリカからの参加者はその後6月18日から31日に来日します。日本滞在の前半は、石巻専修大学の参加者とともに石巻市でリサーチを行い、後半は東京へ移動します。日本の学生は2015年9月6日からアメリカを訪れ、ランドルフ・メイコンカレッジ大学の学生と共に研究や文化交流活動に参加します。
ランドルフ・メイコンカレッジ大学の学生による研究は次のように幅広い範囲にわたります。日米間における危機管理とインフラストラクチャーの比較研究、復興過程における世論と政治談話についての研究、子どもとその周りの地域の関わりにおける心理的効果についての研究、また災害復興における音楽の役割といった研究です。
ランドルフ・メイコンカレッジ大学は、東日本大震災で命を落とした2名のアメリカ人の一人であるテイラー・アンダーソン氏の母校です。アンダーソン氏は、2006年のSURFプログラムの参加者で、作家村上春樹について研究していました。ランドルフ・メイコンカレッジ大学から卒業後、2008年から2011年まで宮城県石巻市で、JET(Japan Exchange and Teaching Programmeの略で語学指導等を行う外国青年招致事業 )プログラムの外国語指導助手(ALT)として活躍しました。
テーラー基金青少年国際交流事業
背景 JETプログラム期間中に石巻市地域で英語教師 をしていたテイラー・アンダーソン氏は、暖かい人間性そして日本人に対しての愛が生徒たちに大きな印象を残しました。そして、国を越えて共に生きることの大切さなど国際理解教育に多いに貢献されました。
プログラム
仙台、東京、バージニア州リッチモンドに在るYMCAと「テーラー・アンダーソン資金」の協力でテーラーさんの教え子であった元中学生の生徒たち7名を国際交流の為、アメリカに一週間滞在します。生徒らは13歳から15歳で、彼女が教えた石巻市の中学校3校、万石浦中学校、稲井中学校、更には渡波中学校、から選ばれました。YMCA東京の責任者二人とテイラー・アンダーソン氏の父親、アンディー・アンダーソン氏がこの旅に同伴しワシントンD.C.を初め滞在の大半をバージニア州リッチモンドで過ごします。
ワシントンD.C.では様々な記念碑が展示されているナショナル・モール国立公園を訪問し、国会議事堂のツアーを行い、TOMODACHI作戦で東日本大震災の救援に関わった次官補代理のジェームズ・ズムワルト氏との面会があります。更に米国での日本大使、藤崎一郎氏の公邸にも訪れ、アメリカの高校生たちとピザパーティーやマダム・タッソーズ蝋人形館を楽しみます。
バージニア州リッチモンドで生徒たちはホームステイプログラムを通してアメリカの生活や文化を体験します。キャンプ・サンダーバードにてアメリカ風のサマーキャンプにも参加し、ブッシュガーデンズ遊園地にも寄ります。最後にテイラーさんの母校、セント・キャサリンスクールを訪れます。
このプログラムは、今年7人の日本人学生を石巻市から渡米させるのですが、東京、仙台、そしてリッチモンドのYMCAとさらに強い関係を築くことでこれからもリッチモンドと石巻の若者を繋げ、テイラー・アンダーソン氏の日本への愛が広がることを願います。
プログラム支援
このプログラムは、トヨタ自動車、三菱商事、日立製作所の多大な支援により設立されたTOMODACHI交流基金から資金の提供を受けています。