STEM分野の日本人女子学生が米国での対面のプログラムを終え帰国
2022年2月12日から3月16日まで、9名の日本人女子学生が米国を訪れ、ペンシルベニア州リーハイ大学とテキサス州ライス大学で、「TOMODACHI-STEM Women’s Leadership and Research Program 2020-2021」の対面プログラムに参加しました。
本プログラムは、理工学を専攻している日本の女子大学生を対象とした研究インターンシッププログラムで、参加者が研究と大学院研究をさらに追求するため、相互の文化交流の機会を提供します。今回実施された対面プログラムに先立って、2021年の9月にかけ、参加者はオンライン事前プログラムに取り組みました。(オンライン事前プログラムについての詳細はこちらをご覧ください)
プログラムの間、学生は教授や大学院生のメンターと一緒に研究室で、脳の解剖からハイドロゲルを作るプロジェクトなどに取り組みました。 大阪大学の森陶子氏は「ここでの研究は本当に良い経験でした」と述べました。また、大阪府立大学の山本彩果氏は 「ここで研究について考えが深まり、米国での博士号の取得に興味がわいてきました。」と語りました。参加者が扱った研究の題材には、ショウジョウバエの基礎的な遺伝子研究や、水を浄化処理する物質の研究、マダガスカルのおける個体群生態学、生物工学の基本技術、ロボット工学に役立つ3D触覚インターフェイス、ペプチドの合成方法など多岐にわたりました。
研究に参加することに加えて、参加者はキャリアとリーダーシップ開発について多くのワークショップやアクティビティに取り組みました。ワークショップのトピックには、米国の大学院への応募について、米国の文化におけるコミュニケーション、プレゼンテーションの作成、キャリアの研究や就職活動などがありました。ライス大学では、4名の日本人大学院生を招いたコーヒーチャットイベントが開催され、参加者はアメリカの大学院生活について日本語で話を聞くことができました。「多くの話し合いやワークショップの中で、STEM分野におけるジェンダーの不平等についてディカッションを行ったことが非常に勇気づけられました」と東京工業大学の藤崎真生子氏は振り返りました。
参加者は、学生同士のつながりを育む異文化交流のアクティビティを楽しみました。リーハイ大学の学生は、リーハイアートナイトでリサイクル素材を使用して作品を制作し、「リーハイビッグファットデシ・ウェディング・イベント」でインド舞踊を学び文化を共有し、バーチャル・ルームメイトの文化について学びました。
参加者は大学でのワークショップの機会だけでなく、ペンシルベニア州フィラデルフィアのダウ・ケミカルを訪問したり、アメリカ航空宇宙局(NASA)のヒューストン宇宙センターを訪れました。参加者の藤崎真生子氏は、「プログラム全体を通じて、大変貴重な経験になりました。参加者との交流を通して、生涯にわたる友人関係を築くことができました。」と振り返りました。