TOMODACHIアラムナイが「米日カウンシル主催第26回ビジネス・アドバイザリー・ボードミーティング」に参加し、宇宙ゴミ撤去ビジネスについて学ぶ
2022年2月22日、「米日カウンシル主催第26回ビジネス・アドバイザリー・ボードミーティング」が開催され、さまざまなTOMODACHIプログラムに参加した4名のアラムナイが参加しました。本ミーティングでは、スペースデブリ(宇宙ゴミ)を扱うベンチャー企業である株式会社アストロスケールホールディングス 創業者兼CEOの岡田光信氏による基調講演が行われました。TOMODACHIアラムナイが、日米をけん引するビジネスリーダーとともに本ミーティングに参加するのは、今回で16度目となりました。
「宇宙の掃除人:デブリ除去ビジネスの台頭と宇宙の持続利用の必要性」と題された基調講演で岡田氏は、宇宙産業の分野でのキャリアの歩みが、ティーンエージャーの頃にアメリカ航空宇宙局(NASA)のマーシャル宇宙飛行センターで、日本初の宇宙飛行士である毛利衛氏から受けた影響によりはじまったと話しました。岡田氏が9年前にベンチャー企業を創業した時、宇宙ゴミが環境の持続可能性を阻害しており、だれもその解決方法を見出していませんでした。宇宙ゴミの撤去は、競合のいないビジネスの機会があるばかりでなく、環境にとって必要なことでした。岡田氏の行う宇宙ゴミの撤去、検査、延命技術は、数年の間に米ドルで100億ドルの規模の市場になるといわれており、宇宙経済に変革を起こしています。
基調講演後に行われた質疑応答とネットワークセッションで、参加者と岡田氏との積極的な交流が行われました。「2019 TOMODACHI-STEM@Rice University Program」に参加したアラムナイの池田響子氏は、アストロスケールが宇宙ゴミの撤去になぜロボットアームを活用したかを尋ねました。岡田氏は、「当初はだれもこの『キャプチャーアンドプッシュ(捕まえて押す)』技術を信じませんでした。でも今やこの技術はこの産業でのメインストリームになっています」と回答しました。
「Building the TOMODACHI Generation: Morgan Stanley Ambassadors Program 2019」に参加した近藤穂佳氏は、宇宙ゴミ産業に対する認識の低さは、必要な経費の高さからくるのか、または法的な制度が整っていないことからくるのかについて質問しました。岡田氏は、宇宙産業は長年孤立してきたが、ここ18ヶ月、宇宙の交通整理について関心のある国々が議論をはじめ認識が非常に高まっていると答えました。
「TOMODACHI 住友商事奨学金プログラム」に参加した木戸祐輔氏は、多くの専門分野にわたるビジネスのマネージメントをどのように行っているかについて尋ね、岡田氏は、彼の強固なチームに感謝していること、国籍や人々のもつ背景に関係なく、世界中のトップタレントを雇用することの重要さを強調しました。
「Building the TOMODACHI Generation: Morgan Stanley Ambassadors Program 2019」に参加した原菜奈氏は、イベントを振り返り、岡田氏の情熱、志の高さ、勇敢さに触れ、宇宙ゴミを撤去する技術を初めて学ぶことのできた体験に感謝していると述べました。