TOMODACHIアラムナイ地域フレームワーク東北・北海道地域チームA「ウェルカム・イベント」:森林とアイヌ文化に焦点を当て、北海道の課題について議論する
2020年6月7日、東北・北海道地域チームAの「TOMODACHIアラムナイ地域フレームワークウェルカム・イベント」が、オンラインで開催されました。プルデンシャル・ホールディング・オブ・ジャパンおよび在札幌米国総領事館の支援のもと、北海道内に限らず日本全国から総勢29名のアラムナイが参加しました。地域リーダーである藁谷大美氏と地域メンターの齋藤菜奈子氏が運営を担当し、本イベントは開催されました。開会式では、在札幌米国総領事館 ライアン・イングラッシア広報文化交流担当領事よりTOMOACHIコミュニティを激励するメッセージを頂きました。
北海道のアラムナイが開催する初のイベントとなった本イベントは、「TOMDACHI Alumni 北海道ウェルカムイベント ~森をもっと身近に感じよう~」と題し、森林とアイヌに焦点を当て、北海道の課題について議論が展開されました。森林産業の基礎知識から、アイヌ文化と森林の関係、そして地域おこしについて学ぶ機会となりました。イベントの前半では、木の種社代表・厚真町地域おこし協力隊の中川貴之氏よる基調講演が行われ、木材産業の動向、林業に携わる人口の減少、外国産木材の輸入の増加、さらにグローバル経済と地産地消の関係についてなど幅広いお話を伺いました。
続いて、アイヌアートプロジェクトの伝統的パフォーマンスが披露され、福本昌二氏の演奏するトンコリの音色に触れながら、結城昌二氏によるアイヌ語のストーリーテリングが披露されました。オンラインイベントの特徴を生かし、パフォーマンスをライブ配信したことで、参加者へ実際の楽器の音色やパフォーマーの声を届けることができました。さらに、アイヌの人々が長年受けてきた差別的な経験についてのお話から、昨今の話題である人種差別問題に関連させて深く考えることができ、参加者は学びの多い時間を過ごしました。 その後はグループワークに分かれ、「森林に関わる課題を解決するために自分自身が実行できるアクションプラン」を作成しました。
イベントの後半では、秋に実施するテーマイベントに向けたディスカッションを行ない、TOMODACHIや北海道を表現するのに相応しい香りについてブレインストーミングをしました。「北海道でよく見られるトドマツの香り」「針葉樹、広葉樹が混ざり、さらにそれが紅葉した芳しい香り」など様々な意見が出る中、「北海道らしく、ジンギスカンやトウモロコシの香り」という意見もあり、ユニークなディスカッションとなりました。
参加者からは、「北海道人として必ず知るべき、考えるべき教養だと思った」、「北海道からしか発信できない内容を全国のアラムナイとシェアできた」などの声があがりました。地域リーダーの藁谷大美氏は、「多くの参加者にとって身近に感じにくいテーマについて、『各個人が自身のコンテクストを活かして何をできるか』考えたり、自由な発想を広げたりする機会になった」と述べました。
本イベントは、プルデンシャルの支援によるTOMODACHI世代アラムナイ・リーダーシップ・プログラムのTOMODACHIアラムナイ地域フレームワークの一環として実施されました。