社会的養護の当事者ユースがアメリカから訪日、アドボカシー活動について発表し、日本ユースとの友情を深める
2019年10月29日から11月6日まで、「TOMODACHIフォスターユース・リーダーシップ・プログラム2019」が実施され、社会的養護の当事者のユース(若手)2名が、訪日し、東京と静岡県を訪れました。11月2日、米国のインターナショナル・フォスターケア・アライアンス (IFCA)のユース2名が登壇した静岡市でのイベントには、静岡県庁、児童相談所子ども家庭支援センターや、地域の里親など約20名が集まりました。
カリフォルニア・ユース・コネクション(CYC)の北部支部コーディネーターをつとめるマケイラ・ジェームス氏は、自身のアドボカシー活動を語ると同時に、CYC のユースたちがカリフォルニア州各地域で社会的養護の当事者が直面している問題を解決し、自ら声を上げてリーダーシップのスキルを駆使し、同州の児童福祉の政策や実践改革を行ってきた経緯を解説しました。
ミシガン州出身のブリタニー・バロスは、成人層が運営するあらゆる児童福祉に関する諮問委員会で、社会的養護のユース当事者が発言権を持つことの重要さについて訴え、さらに当事者諮問委員会を新しく結成する時の具体的な方法についても説明しました。
発表後、活発な意見交換が行われ、地域行政や児童福祉などにおいて社会的養護の当事者の生活が検討される重要な場に、ユースたちを積極的に参画させてゆくための方法や将来計画について数多く話し合われました。
プログラムの集大成として、11月4日に東京で「第6回日米ユース・サミット」が開催されました。2名の米国ユースの発表の後、日本ユースが各地域(東京、静岡、関西、福岡)分かれて、これまでの活動や今後取り組みたいことなどを発表し、最後は日米ユースあわせてパネルディスカッションが行われました。
プログラム終了後、マケイラ・ジェームス氏は「IFCAやユースの活動を通して、自分の声とコミュニティをみつけたと話しました。以前は自分の声(主張)をどのように使えばよいか分からなかったし、他のユースと繋がることで家族やコミュニティができたと感じています」と述べました。
今回受け入れを担当した8名の日本人ユースは、2020年2月渡米研修に参加し、相互の国の当事者活動についてより見識を深めます。