「TOMODACHI 日本アムウェイ財団 東北ミライリーダー・プログラム 」に参加する東北の次世代を担うリーダーが観光と地域の活性化をまなぶため米国研修へ
2019年3月23日から4月1日にかけて、初年度となる「TOMODACHI 日本アムウェイ財団 東北ミライリーダー・プログラム」が開催され、宮城県南三陸町の高校生16名が、観光そして文化交流を学ぶために10日間の米国研修へ参加しました。
高校生たちは、ワシントンD.C.、ニューヨーク市、そしてニュージャージー州沿岸の「ジャージー・ショア」といわれる地域を訪れました。ワシントンD.C.では、地元の高校を拠点にホスピタリティと観光についての特別なカリキュラムを学びました。日本人学生は、地元の高校生とペアになり、アメリカの高校生たちの日常生活を体験。授業への参加をはじめ放課後はスポーツ、日本語クラス、マーケティング・ピッチコンテストなどの活動にも参加しました。また、4日間のホームステイを通してアメリカの家庭生活をじかに体験しました。
ワシントンD.C.を後にした一行は、ニューヨーク市にある国立9月11日記念博物館を訪れ、そこで2001年9月11日のテロについて衝撃的な体験談を聞く機会を得ました。体験者たちは、その日にどんなことが起こったのか、その時の喪失感や悲しみとどう向き合ってきたのかを語り、さらに、日本とのつながりや東日本大震災の時には被災地支援のため、訪日したことなども伺いました。この経験は、高校生たちと話者の絆を深める機会にもなりました。
さらに、オートリ―ビーチやシーサイドハイツといった2012年のハリケーン・サンデイで影響のあった地域へも足を延ばし、オートリービーチで再建されたエリザベス教会では、以前からの住民と新しく町へ移り住んできた人々たち共通のコミュニティをどうやって作り上げていくのかを模索している現状を学びました。シーサイドハイツでの散策の際には、町長から夏の期間だけではなく、通年での観光事業を復活させた話や、将来的に洪水や嵐が生じる可能性のあるビーチや海岸付近の商業地域を守るための取り組みについて学びを深めました。高校生らはニュージャージー州の地域社会と故郷の南三陸町に多くの共通点を見いだすこともできました。
芳賀美優氏は「(ワシントンD.C.での訪問を通して)自分たちのまちの周りにどのようなまちがあって、どういう人が自分たちのまちに来たいのかを考え、実際に行動を起こすことが印象に残っています。(私もワシントンD.C.に来る前は)政治がメインの堅いイメージでした。来てみると、自由で楽しいまちだなと思いました。南三陸町も外から見ると、海や海産物がメインのイメージになっていますが、海だけでなく山もあり、林業をやっている方々もいます。また、ものだけでなく、どんな人が住んでいるか知ってもらいたいです」と、帰国後の活動への意欲を語りました。
日本へ帰国した高校生たちは、米国研修での学びを活かして、南三陸町の観光資源活用し、地域活性化を図るための最終プロジェクトを作り上げていきます。最終発表会は2019年9月に予定されています。