日米の学生が協働し、社会的課題解決のためのリーダーシップスキルを磨く
2週間にわたる集中リーダーシップ研修「Building the TOMODACHI Generation: Morgan Stanley Ambassadors Program」が3月上旬に大きな成果と共に幕を閉じました。
モルガン・スタンレーの多大な支援により実現している本プログラムは、社会的課題解決のために、様々なセクターを横断したパートナーシップの構築について理解を深め、日米の学生による協働やリーダーシップスキルの育成を目指しています。2019年のプログラムは19名の大学生(12名の日本人学生と7名のアメリカ人学生)を迎え、チームワークに必要なスキルや異文化理解を深めながら、講義、パネルディスカッション、視察に加え、政府機関・非営利団体・民間企業のファンデーションの代表者らと対話形式のセッションなど、様々な研修に参加しました。
プログラムの第1週目で学んだ市民社会についての理解をより深めるため、第2週目は知識を使い実際にプロジェクトを考案します。参加者は3つのグループに分かれ、東北地方の実際の課題に対して、市民社会の多様な分野の資源を生かした新たな取り組みを策定します。
参加者はプロジェクト策定に取り組む前に、屋外センターで実施されたリトリートでチームワークとコミュニケーションスキルを向上するための様々なアクティビティに参加しました。プエルトリコ大学からの参加者マニュエル・アリエタ氏は「お互いに懸命に取り組み、お互いを頼ることで、日本人の学生と真の関係を築く手助けとなりました。この経験がプロジェクトを発展させていくことに大いに貢献したと自信を持って言えます」と振り返りました。
3つのグループのチームワークとクリエイティビティは、米国でのプログラムの締めくくりとなる提案・発表の場でも顕著にみられました。最優秀プロジェクトにはチームSakuraが選出され、その取り組み「Farming for the Future: Transforming the Image of Agriculture with Technology」は、最先端のテクノロジーを駆使し、稲作農業の仕事を若い世代にとってより魅力的で収益性の高いものにすることで、岩手県矢巾町のような地域に若者を呼び込むことを目指すものです。
帰国後日本人参加者は、モルガン・スタンレーで開催された、「事後報告会およびレセプション」に参加しました。はじめにチーフ・ アドミニストレーティブ・ オフィサーのデイビッド・リチャーズ氏から本プログラムへの想いや参加者への期待を伺い、参加者にとって大きな刺激となりました。また、参加者によるプロジェクトの発表とその後の同社社員の方々を交えた質疑応答やレセプションを通して活発な意見交換が行われ、より学びを深める機会となりました。
筑波大学に通う加瀬大輔氏は「両国の関係に関心を持つ日米の学生と議論ができたことで、グローバル、そしてローカルな両方の視点から社会問題をどう解決するかを学ぶことができました」とプログラムを振り返りました。
本プログラムは、ワシントンセンターと日米研究インスティテュートがパートナーとして参画しています。