TOMODACHIアラムナイ震災復興リーダーシップトレーニングプログラム:神戸ワークショップで災害対策の知識を深める
2017年6月3日と4日の二日間、「TOMODACHIアラムナイ震災復興リーダーシップトレーニングプログラム」の神戸ワークショップが実施されました。2016年に始まり、計5回実施される本プログラムは、TOMODACHIアラムナイの災害復興の知識と経験を得ること、災害時のボランティアの際に行動を起こす力を備えること、またTOMODACHI世代が協働し、繋がる場を提供することの3つを目的としたプログラムです。神戸ワークショップは、2016年1月の東京ワークショップ、同年7月の石巻ワークショップに続く第3回目の研修プログラムとなりました。今回日本全国から集まった19名のTOMODACHIアラムナイは、半数が東日本大震災を経験しています。また震災を経験していないアラムナイも、次に起こり得る災害に備え、有事に行動できるようにとの想いで参加しました。震災を機に医師を志し、現在琉球大学で医学を学んでいる石渡奈菜氏は、「災害時の対処法を学び、それを大学のコミュニティーに持ち帰ります。」と述べ、プログラムへの意気込みを語りました。
初日、参加者は、神戸市内の「人と防災未来センター」を訪れ、震災を経験した語り部の方のお話を伺い、関連資料に触れることで、復興過程を学びました。語り部の経験談では、「地域コミュニティーの弱さ、避難所での人々の生き様、行政の限界」の3点が震災当時の問題点として挙げられました。その午後には、防災知識を身に付けるイベント、「イザ!カエルキャラバン!」を通して、子どもたちが遊びの延長でも防災の知識を身につけられることを学びました。また、参加者は身の回りにあるものを利用した応急処置の仕方等などを実際に体験し、震災に関する知識を次世代へ伝える方法を考えるきっかけになりました。またプログラム中、炊き出しやテント張りを想定した野外サバイバル体験も行いました。
二日目にはBASIC Ph JAPAN副代表 岡田太陽氏によるストレスマネジメント研修を受講した他、心理教育に関して学びました。研修を受けた上で、参加者は4つのグループに分かれ、次世代リーダーであるTOMODACHI世代がどのように次起こり得る災害に対処・対応できるか、また関わっていく事について議論し、その結果をグループごとに発表しました。
今回のプログラムは、災害時に自らが取れる行動を考え、周りに震災の知識を広めていく方法を見つけ出すきっかけとなりました。参加者は、プログラムで得た知識をさらに深め、将来起こり得る災害に生かすことが期待されます。本プログラムはプルデンシャル財団の多大なご支援により実施されました。