University Venture Grand Prix Competition 2016 (UVGP2016) で2チームがTOMODACHIソーシャルアントレプレナーシップ賞を受賞
2017年1月22日(日)に、経済産業省主催のもと、「第5回University Venture Grand Prix (UVGP 2016)」が東京大学本郷キャンパス「情報学環・ダイワユビキタス学術研究館」で開催されました。予選を勝ち抜いた学生ファイナリスト10チームが集い、起業家、大学教員、各業界の有識者からなる審査員を前に熱のこもったピッチを繰り広げました。
栄えあるUVGP大賞、起業家教育に携わる教員の方々によって選定される教員審査員大賞、投資家の観点から審査されるJVCA(日本ベンチャーキャピタル協会)賞については、「㈱幸陽農舎」が3賞同時受賞という快挙を成し遂げました。
また、社会性の高いプランに贈られるTOMODACHI Social entrepreneurship 賞は「Ciamo(しあも)」と「Common ice plant」の2チームが受賞し、プレゼンターである審査委員代表のNPO法人ETIC. 経営企画室マネージャー 杉浦元氏と米国大使館 経済担当書記官 ライアン・ウェイ氏から受賞パネル授与と講評がなされました。
「Ciamo(しあも)」と「Common ice plant」の2チームは、TOMODACHI Social entrepreneurship 賞の副賞として授与されたリーダーシップ研修において、2017年3月にシリコンバレーへ派遣され、影響力のある投資家や、アクセラレーター等の支援機関、現地の起業家、大企業、非営利組織との交流機会をもちます。現地のベンチャー関係機関との交流機会の中で、英語でピッチしてフィードバックを受ける予定です。
<受賞者プロフィール>
チーム:「㈱幸陽農舎」(東京都 慶應義塾大学)
「農業経営は儲からない」という印象や通説を覆し、高齢化が進む農業人口の中にあって、農業の生産性向上に寄与することを企図したプランです。農産物の収穫量を増やし、病気の発生を抑制するマイクロバブルの栽培装置を自社開発し、農家において低廉な利用料でのレンタルを実現しています。既に装置開発を終えていること、また、儲からないが故の後継者難や耕作放棄地の増加という悪循環に歯止めをかけることで農業改革に貢献しようという理念や志、情熱が高く評価されました。
チーム:Ciamo (しあも)(熊本県 崇城大学)
“球磨焼酎粕×光合成細菌が世界を救う”というスローガンを掲げ、焼酎製造の副産物である「焼酎粕」を有効利用することによって万能な微生物・光合成細菌を安価に培養・販売。エビ養殖等の農水畜産業での使用を促進することで、副産物のリユースや薬品の使用削減等を通じた循環型社会の実現に寄与することを目指す。環境負荷の低減や地域活性化等の面でプランの社会性が評価されての受賞。
チーム:Common ice plant(京都府 立命館大学)
乾燥に耐えるとともに、耐塩性が高い塩生植物の一つであるアイスプラントがチュニジアにおいて農家で雑草として扱われ、廃棄されている現状にヒントを得る。現地で生産・粉末化し、「栄養価のある塩の代替品」として日本を含む健康志向の高い国々に輸出することで、低賃金である農家の年間所得の向上に寄与しようとするプラン。CSV(共通価値の創造)とフェアトレードの観点から、プランの社会性が評価される。
<特別枠(シリコンバレー訪問のみ)>
チーム:「シェアトレ」(茨城県 筑波大学)
アマチュアスポーツのコーチがトレーニングメニューや指導法を投稿して、チーム内や他者と共有出来るようにする「シェアトレ」は、「練習メニューを考えるのが難しい」、「適切な指導法がわからない」といったアマチュアコーチの悩みに応えるものです。トレーニング動画の共有からサービスを開始し、将来的には、アプリ内でスケジュール管理や選手の出席管理、練習試合のマッチングをも視野に入れたプランです。