日本の未来を担う若者が、アントレプレナーシップ精神修得の第一歩を踏み出す
2015年9月1-4日、The Boeing Companyの支援のもと、「第5回U.S. Embassy-Keio SFC-TOMODACHI Entrepreneurship Seminar」を開催しました。この取り組みは、東日本大震災以降の日本全体の復興、再生および発展を担う若者を、アントレプレナーシップ教育の観点から育成をすることを目的に始まったプログラムで、米日カウンシル、米国大使館、一般財団法人SFCフォーラム、Young Entrepreneurs運営委員会の4団体のパートナーシップで運営されています。
今年度は、『日本全国から、日本の復興・再生・発展を担う若者を輩出する』ことを目的に、3泊4日の宿泊型のセミナーを開催しました。3泊4日の取り組みには、事前に提出したビジネスプランの選考に通過した12チーム、40名の大学生が、北は北海道の小樽商科大学、南は熊本県の崇城大学と、日本各地から集いました。セミナーの期間を、『イノベーションを起こす若者へ ~未来は予測できないが、創造出来る~』というテーマのもと、社会人メンターに協力を得ながら、それぞれのビジネスプランをブラッシュアップする時間等で構成しました。
プログラムの最終日には、慶應義塾大学 日吉キャンパス 藤原洋記念ホールにて4日間参加チームが再考したビジネスプランの最終発表会(審査会)を開催し、その中から3チームを優秀賞として表彰しました。障害者・健常者が共にスポーツを楽しめるパーソナルモビリティ製品を提案した崇城大学のチーム、積極的に発言するなどの行為が苦手なコミュニケーション障害の人を対象とした促進ツールを提案した小樽商科大学のチーム、自身の海外留学経験を共有し、留学に不安を持つ高校生へ留学を薦める機会を提供するサービスを提案した慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスのチームが、今回のセミナーの優秀賞を受賞しました。また、今年度から最終発表会の観覧者が一番応援をしたビジネスプランに投票観覧賞を設、地元にある中小企業の魅力を若者に伝える機会を提供する事業を提案した新潟大学のチームが受賞しました。
参加者にとって本プログラムは、普段の大学生活では得られない沢山の学びがあり、またそれぞれの地域では出会うことのできない仲間、また社会人らと出会う貴重な機会となりました。
慶應義塾大学 吉田 一成氏は、「私にとって、こういったセミナーの参加は初めての経験で、ビジネスプランの練り上げに際し、一体何から手をつけたらいいのか、何をゴールに置くべきか、分からないことだらけであったというのが正直なところです。しかし、会場には「本気」の社会人、セミナースタッフ。その環境から起業は目的ではなく、手段であること。その学びこそが俗に言うアントレプレナー精神を修得する第一歩であったように感じています。」と述べました。