次世代サミット2022: 初のハイブリッド形式にて東京で開催
2022年10月27日「新世代のリーダーシップ」をテーマに、初のハイブリッド形式「次世代サミット2022」が東京にて開催されました。TOMODACHIアラムナイ、米日カウンシル渡邉利三寄付奨学金、ドナー、サポーター、ゲストを含む100名以上の参加者が、対面およびバーチャルで集まりました。
本サミットは、ウィル・ティアン氏と内山七海氏の2名のアラムナイによる司会で開始しました。開会式では、米日カウンシルージャパン 代表理事の髙田ヘンリー聖一氏とプルデンシャル・ホールディングス・オブ・ジャパンの深沢ひとみ氏が開会の挨拶を行い、参加者を迎えました。
ラーム・エマニュエル駐日米国大使は、ビデオメッセージを通じて、TOMODACHIアラムナイに対し、強い日米関係のために協力し続け、より良い明日のために、より良いリーダーになることをあきらめないようにと呼びかけました。
サミットの前半では、TOMODACHIアラムナイ地域フレームワークのセッションが開催され、11名の地域代表が集まりました。これは、日本5地域と米国4地域で活動するアラムナイ代表による、地域のアラムナイコミュニティを強化するためのフレームワークです。それぞれが自分の経験、コミュニティ・リーダーシップとは何か、そして将来へのアドバイスを共有しました。2013年からのTOMODACHIとの関わりを振り返り、フアン・ヘルナンデス氏は、コミュニティを 「信念を共有する集まり」と定義しました。さらに、「TOMODACHIのコミュニティは、次世代のグローバルリーダーで構成されており、その共通の信念を活かして世界を変えることを心から信じています。」と続けました。
続いて、パネル「コミュニティ・リーダーシップ:社会にインパクトを与え、世界を変える」が行われ、4名のアラムナイがパネリストとして登壇しました。松木耕氏の司会で、コリン・ティマーマン氏、五十嵐光氏、杦本友里氏が、現在の社会問題やリーダーとしての取り組みについて意見交換をしました。杦本氏は、理想の世界について「”en “がたくさんある世界」だと語りました。英語の “en “には、励まし(encouragement)や啓発(enlightenment)といったポジティブな意味がありますが、日本語の “縁 “にも、良い出会いや関係といった良い意味があります。そんな “en”の多い世界が、社会活動の相乗効果になればと願っていますと話しました。
これらのセッションは、グラフィックレコーディングという、図やイラスト、写真などを使って表現する方法によって発表されました。TOMODACHI Microsoft iLEAP Social Innovation and Leadership Programのアラムナイ、小幡絵美梨さんがこれを担当し、完成図を披露しました。
サミットの最後には、TOMODACHIサマー2018ソフトバンク・リーダーシップ・プログラムのアラムナイである城田空氏が閉会のスピーチを述べました。仲間の大切さを強調し、TOMODACHIアラムナイが自分のアラムナイの友人とつながり合うことで、共に困難を乗り越えていけると呼びかけました。
米日カウンシルは、次世代サミットのスポンサーであるプルデンシャル社の寛大なご支援に心から感謝いたします。2014年から継続的にご支援いただいているおかげで、TOMODACHIアラムナイ・リーダーシップ・プログラム始め、これらのプログラムや機会が実現されています。
次世代サミット2022の映像は、こちらよりご覧ください。
講演者
開会の辞
深沢ひとみ
司会
ウィル・ティアン
ウィル・ティアンは、2016年にワシントンD.C.で開催されたTOMODACHI大和ハウス学生リーダーシップ会議のアラムナイです。東京で開催された2018年のTOMODACHIサミットの運営委員も務めました。東京に引っ越す前は5年間京都に拠点を置き、関西地域でのTOMODACHIの活動を積極的にサポートしていました。現在は、東京のステーション・デジタル・メディアでソフトウェア・アナリストとして、日本の自動車メーカーとB2Cソリューションの共同開発を行っています。プロとしてのキャリア以外では、バスケットボールを通じた文化交流を精力的に行っています。日本全国で開催されるバスケットボールリーグやトーナメントに参加する、外国人選手で構成されるいくつかのアマチュアチームを率いています。ノースカロライナ大学シャーロット校で日本語と日本文化を専攻し、学士号を取得しました。大学在学中に同志社大学に1年間留学。
内山七海
内山七海は、2018-2019 TOMODACHI MetLife Women’s Leadership Programのアラムナイです。このプログラムにより、新しい人脈を広げ、キャリアとして国際組織と行政への関心を確固たるものにしました。アクティブなファンドレイザーとして、2013年に水問題や児童労働の認知度を高めたことでコミュニティスピリットの名誉を持つPrudential Emerging Visionaries Awardを受賞しました。現在は、Meltwater Japanでメディアコンサルタントとして、企業のデジタル化を支援しています。大学時代には、日本の写真史と情景について研究しました。学位論文では、戦中・戦後の靴下編み文化の証拠写真に基づき、ファッションにおけるジェンダー労働に焦点を当てました。アートは常に彼女の情熱です。アート関連の活動で海外に行くことが難しくても、自分の情熱とつながり続けるために、アートに関する本を読んだり、文章を書いたりすることを続けています。上智大学で比較文化学の学士号を取得。
モデレーター
松木耕
松木耕氏はTOMODACHIイニシアチブでのインターンシップを通してTOMODACHI世代の一員となり、2017年にTOMODACHIアラムナイ・関西地域の地域リーダーを務めました。現在は株式会社 Proxy Watcher 代表取締役。ESG(環境・社会・ガバナンス)投資を重視する株主と日本企業の対話活性化をサポートすることで、日本の企業職場が心理的安全性を感じながら持続的な事業に挑戦できる社会を実現の実現を目指しています。関西学院大学在学中に米・ワシントンDCや独・ベルリンに留学し、国際情勢や欧州難民危機を取材。2018年~20年には日本経済新聞社で記者として上場企業の決算発表、M&Aなどを取材。国際/金融ニュースのインターネット媒体や紙面の編集も担当しました。次世代サミット2022ではパネルディスカッション「コミュニティ・リーダーシップ:社会にインパクトを与え、世界を変える」のモデレーターを務めます。
パネリスト
コリン・ティマーマン
コリン・ティマーマンは、2017年にシカゴで開催されたTOMODACHI大和ハウス学生会議Vのアラムナイです。現在、日本の外務省、防衛省、国会への派遣を含むモーリーン・アンド・マイク・マンスフィールド・フェローシップの第26期生として、日本の東京で米国連邦議会の代表を務めています。それ以前は、ヤング・キム下院議員(カリフォルニア州39区)の外交・防衛問題のアドバイザーを務め、インド太平洋地域の安全保障問題や日米韓3カ国の協力強化に焦点を当てました。また、TOMODACHI世代の一員として、東京で開催された2018年の米日カウンシル アニュアル・カンファレンスに参加した経験もあります。アイオワ州出身。ドレイク大学で政治学の学士号を取得し、データ分析、東アジア研究、日本語を副専攻しました。
五十嵐光
五十嵐光は、2014-2015 TOMODACHI MetLife Women’s Leadership Programのアラムナイ。東北の女性をサポートするNPO法人ウィメンズアイにて事務局長を務めています。シングルマザー調査プロジェクトを立ち上げに携わり、コロナ禍における日本のシングルマザー世帯の生活への影響を調査し、広く社会へ発信を行っています。男女共同参画とインクルーシブなコミュニティづくりを軸に、シングルマザーズ・フォーラム、人間の安全保障フォーラムという2つのNPOのプロジェクトにも参画。すべての人が必要なリソースに手が届くと体感でき、自分の力を信じて一歩踏み出せる社会の実現を目指し、現在はNPOで働きながらP-to-PのシェアリングWebアプリケーションのローンチを目指しています。
杦本友里
杦本友里氏は、2021年のTOMODACHI Story Jam Program for Youth with Disabilitiesのアラムナイです。現在、京都大学の国際広報室で勤務。双極性障害の当事者として、2020年にハーバード大学医学部の友人と「オンラインメンタルヘルス研究会」を創設しました。このグループの目的は、互いにつながり、メンタルヘルスに関する様々な考え方や価値観を共有し、議論し、協力することです。このグループには6~7カ国から約40名の大学院生や若手研究者が参加しています。研究分野、人生経験、性別、民族、宗教など、参加者のバックグラウンドが多様であるため、メンタルヘルスに関する多文化的な学習と理解の促進がされています。今後は、より多くの人々の声を聴く機会を設け、メンタルヘルスの未来について、私たちの考えや社会環境を変えていく機会を増やしたいと考えています。
音楽
吉村玄
吉村玄は、2016年のTOMODACHIサントリー音楽奨学金のアラムナイです。TOMODACHIプログラムでボストンのバークリー音楽院に留学しました。ドラマー、作曲家として、世界中のミュージシャンやグループと多数共演。参加アルバム「The Possibility of Change – Fernando Huergo Big Band」がJAN Best of Jazz 2020に選出されました。バークリー音楽大学在学中、エクアドル・キトでのワークショップ&オーディションツアーに講師として参加し、アンサンブル・マスタークラスやドラマーへのグループレッスンを行いました。次世代サミット2022では、「Unity」「Where You Want To Be」と題したオリジナル曲を提供し、イベントのイントロとエンディングで演奏されます。北海道出身。バークリー音楽院で音楽学士号(パフォーマンス)を取得、バード大学ロンジー音楽院で音楽修士号(パフォーマンス)を取得予定(2023)。
グラフィック・レコーディング
小幡絵美梨
小幡絵美梨は、2017年のTOMODACHI Microsoft iLEAP Social Innovation and Leadershipアラムナイ。現在は鹿児島に在住し、都内のIT企業にて会社員としてリモートで働く傍らグラフィックレコーダーとしても活動中。これまでにNPO、民間企業、政府が運営する20以上のイベントやワークショップでグラレコを実施。現在はまちづくりや教育関係でグラレコの可能性を模索中。法政大学経営学部卒業。
閉会の辞
城田空
城田空はTOMODACHIサマー2018ソフトバンク・リーダーシップ・プログラムのアラムナイ。プログラムで実行したアクションプランの「東北見聞の旅」をはじめ、学生団体CRENECTIONの立ち上げに携わり、現在はCRENECTIONの代表を務めています。アクションプランで感じた「人の繋がりの大切さ」を探究するため、CRENECTIONで地域活性に取り組む学生同士を繋げる活動や、多摩大学と小田急不動産の連携プロジェクト、マチカドこども大学の教務課課長として地域とこども達の繋がりを創造しています。現在は自分自身のアイデンティティを見直し、地域活性という観点で新しい価値を提供出来ないかと模索中。多摩大学の2年次に在学中。