BLMとは? TOMODACHI Critical Conversations Seriesの第1回イベントで、50名の参加者がBLM東京共同創設者から学ぶ
2020年7月25日、全3回にわたるTOMODACHI Critical Conversations Seriesの第1回「BLMとは?」がオンラインで開催されました。日米両国より50名の若者が集い、国境を越えて広まった#BlackLivesMatter運動の影響と、それに追随する日本における抗議活動に関するそれぞれの経験を共有し、互いの経験から学び、これらの重要な課題について理解を深めました。日本人参加者の中には、留学経験もしくは最低2週間の米国滞在経験を持つ方が多く見受けられました。教育や対話を通して多様性(ダイバーシティ)や包括性(インクルージョン)、それらに対する認知(アウェアネス)の向上を目指す米日カウンシルのU40コミュニティに属する若きリーダーたちが見守る中、参加者は8つのディスカッショングループに分かれ、英語と日本語で議論を交わしました。
当イベントは、米日カウンシル会長兼CEOのスザンヌ・バサラによる開会の辞で幕を開け、続いてかれん・ケリー駐大阪・神戸米国総領事館総領事からもご挨拶をいただきました。ケリー総領事はバサラが東京の在日米国大使館に在任していた頃の同僚で、アフリカ系アメリカ人の女性として初めて在大阪・神戸米国領事館の総領事に就任しました。ケリー総領事は、アメリカを「自由、平等、権利の象徴として、日本の人々の称賛を集めてきた国」と位置づけ、若い世代に広がりつつある驚きと失望に触れ、「アメリカよ、その責任を果たせ。世界の人々は『一部の人々に対して抑圧的な現在のアメリカではなく、自由の象徴としてのアメリカを求めている。』」と訴えました。
この思いはBLM東京の共同創設者であるジュニパー・アレキサンダー氏とTOMODACHIアラムナイのイアン・メイソン氏による対談の中でも繰り返されました。メイソン氏は、今回のBlack Lives Matter運動がこれまでと異なる理由、世界的な運動へと発展した経緯、日本におけるその重要性に言及しました。アレキサンダー氏は、米国での抗議活動に呼応する形で東京におけるBLM運動が広がりを見せたこれまでの動向や、様々なグループの人々がこの運動のために数多く立ち上がったことに対する感嘆の意を共有しました。イベント終盤では、これを機にこのトピックに関する知識をより一層深めることができるよう、参加者に資料が配られました。事後アンケートでは、75%以上の参加者がこのプログラムに参加したことでBLM運動に対する考えが深まったと回答しました。
参加者からは以下のコメントが寄せられました。
フェリックス・ガルシア氏:[この運動は]部落、アイヌ、琉球、在日の人々といった日本において周辺的な地位に追いやられているグループ、そして女性の地位向上のための運動へのモデルとなりえます。これが全ての人にとって大切であると強調することは、重要だと思います。
内田メガン詠子氏:[このイベントは、]BLM運動の背景について学び直すのにとても有意義であり、スピーカーの視点はこの課題を自身にとってより個人的なものにしてくれました。このようなプラットフォームは私たちが自分たちの理解を深めるためにまさに必要としていたものだと思います。
近藤耕太氏:私たちは、日本において人種主義についてきちんと教わっていなく、教えられたことについて疑問に思ったこともありません。教育を変えることはとても難しいかもしれませんが、今、日本におけるBLM運動の目的が何であるか分かりました。
匿名のアラムナイ(事後アンケートより): このような機会を与えて頂いたことに感謝いたします。初めて話す方がほとんどでしたが、お互いに「受け入れる」雰囲気があり、とても安心して発言する事ができました。まず、今回参加した事でもっとBLMについて知る必要があると思いました。ニュースでしか目にしていなかったこの問題について、これから自分自身がもっと行動して、自分への教育をしていきたいです。今後またこのプログラムが開かれる際には、ぜひ参加したいです。