TOMODACHIアラムナイ地域フレームワーク関東地域チームB「ウェルカム・イベント」:長期療養患者が受けている「治療以外のケア」について学ぶ
2020年6月14日、関東地域チームBの「TOMODACHIアラムナイ地域フレームワークウェルカム・イベント」が、オンラインで開催されました。地域リーダーの小笠原滉子氏と地域メンターの平木裕子氏が運営を担当した本イベントには、関東地域内に限らず日本全国から総勢23名のTOMODACHIアラムナイが集結しました。
「星空とピエロと病院と」と題した本イベントの冒頭で、山梨大学の医学部生でもある地域リーダーの小笠原氏は、新型コロナウイルスの感染拡大で私たちが経験した外出自粛や感染予防の徹底が、長期療養患者の日々の生活に近いというこの経験を踏まえて、患者が普段感じていることを少しでも理解するためにこの場を設けたと述べました。
イベントの前半では、長期間療養患者が受けている「治療以外のケア」について、2組のゲストスピーカーによる講演が行われました。
はじめに、研修医として、東京ベイ・浦安市川医療センターに勤務する矢野陽子氏が、「パッチ・アダムス」の映画で知られる、ピエロ姿で患者にユーモアと希望を与え元気づけるケア療法の一種、クラウニング(クラウン・ケア)について学ぼうと思ったきっかけ、日本と米国におけるケア療法の普及の違い、さらに医療従事者の視点から見る「治療以外のケア」の重要性などを述べました。矢野氏は、福井大学医学部在学中に「トビタテ!留学JAPAN」の奨学金を得て米国でクラウニングについて学び、実践のためにタイの病院に赴いた経験も語りました。
続いて、山梨県を拠点に星を介して人と人をつなぎ、ともに幸せを作ろうという信念のもと星に関する活動を行っている「星つむぎの村」、髙橋真理子氏と跡部浩一氏よりお話を伺いました。両氏は、「病院がプラネタリウム」や「フライングプラネタリウム」と称し、病室や在宅療養中の子供たちの部屋にプラネタリウムを届ける活動について、患者さんたちに星空を届けるその理由、そして宇宙という大きな視点からみた人間という存在について述べました。
イベントの後半では、「おうち時間なにしてた?から考えるわたしたちができること」というテーマでグループディスカッションを行い、さらに、新たに見つけた楽しみ方から患者を応援できそうなことは何か、自由にアイデアを出し合いました。「花など自然に関するものや香りなどを用いてリフレッシュしてもらう」、「オリジナルの旅番組を作成してみる」、「オンラインでできるアクティビティを通じて交流」「地図アプリを用いたバーチャル旅行体験」など様々なユニークなアイデアが生まれました。
イベント終了後、参加者からは、「身近なところに楽しみを見出すことの大切さと、少し発想を変えるだけで自分と周りを笑顔にできることに改めて気づいた」などの声がありました。
本イベントは、プルデンシャルの支援によるTOMODACHI世代アラムナイ・リーダーシップ・プログラムのTOMODACHIアラムナイ地域フレームワークの一環として実施されました。