2018年度 TOMODACHI 障がい当事者リーダー育成プログラム研修生がボストンでの研修を修了
高橋加奈氏、岡啓史氏、壁谷知茂氏の3名の研修生が「TOMODACHI 障がい当事者リーダー育成米国研修」に参加するため、2018年8月3日から12月4日まで訪米し、ボストンに滞在しました。4カ月間にわたるプログラムでは、集中オリエンテーション、研修生個人のニーズに合わせた政府機関や地域団体でのインターンシップに加え、リーダーシップ育成セミナー、英語研修などが提供されました。11月28日には、プログラムの集大成となる式典が行われ、研修生がインターンシップ先での研究・調査結果を発表をしました。
大学で子どもの発達学を学んだ後、カナダの保育所で働いた経験がある高橋氏は、障がい児の家庭訪問や地域の保育グループを通して、米国におけるインクルージョンと早期介入についての学びを発表しました。国際基督教大学2年生の岡氏は、ボストン在住の日本人障がい児の親を支援するグループを取材して制作したデジタル映像について紹介しました。大阪大学大学院歯学研究科博士課程に在籍し、車椅子ラグビー選手でもある壁谷氏は、障がい者スポーツを通した地域のインクルージョン促進について考察し、共有しました。
式典には、ノースロップ・グラマンのサマンサ・ヤン氏、米日カウンシル・メンバーのジニー・フォードハム氏、ポール・ワタナベ氏をはじめとする多くの関係者が参加しました。
3名の研修生はプログラムで得た学びや経験を下記のように語りました。
「インターンシップは想像以上に実践的かつ専門的な知識・経験を得ることができ、とても充実したものでした。現地で他の研修生と過ごす中で多様な価値観、意見を共有することができ、障がい当事者としてのアイデンティティやリーダーシップとは何かについて考えるきっかけとなりました」(高橋氏)
「研修を通じて、障がい当事者の問題は、関わっていくしかない個人的な問題から、自分から関わっていきたいと思う社会的な問題へと考えが変わりました。国際的なジャーナリストになり、障がい者を取り巻く問題を世界に発信し、社会的ムーブメントの拡大に貢献したいと強く願っています」」(岡氏)
「日本では決して得ることができない経験ができました。現地で生活することにより、障がい当事者問題のアドボカシーに関する良い部分だけではなく、様々な問題を肌で感じることができました。本研修を通じて物事をより多角的に考えられるようになったと思います」(壁谷氏)
本プログラムはノースロップ・グラマンの多大なる支援を受け、マサチューセッツ大学ボストン校地域インクルージョン研究所 (ICI) が運営しています。
TOMODACHI イ二シアチブでは、現在「TOMODACHI 障がい当事者リーダー育成米国研修2019」の参加者を募集しています。詳細はこちらをご覧下さい。