クロスセクターイノベーションとグローバルリーダーシップに着目、「Creating the Future Together ~なき道を拓く~」をテーマにTOMODACHI世代グローバル・リーダーシップ・アカデミー2018を東京で開催
2018年3月22日から25日にかけて、今年で6年目となるTOMODACHI世代グローバル・リーダーシップ・アカデミー(GLA)2018が東京で開催されました。今年のプログラムは初めて四日間に延長され49人もの東北出身のTOMODACHIアラムナイ(高校生と大学生)が国立オリンピック記念青少年総合センターに集結しました。今回のプログラムでは「Creating the Future Together ~なき道を拓く~」をテーマにクロスセクターイノベーションとグローバルリーダーシップに着目し、2050年の未来の社会のあり方を考えました。本プログラムはアラムナイのリーダーシップを育成するため、学生にそれぞれに役割を与えています。高校生は参加者として、大学生は高校生をまとめる大学生リーダーと裏からプログラム運営をサポートする大学生スタッフに分かれます。本プログラムはトヨタ自動車株式会社、三菱商事株式会社、株式会社日立製作所の多大な支援により設立されたTOMODACHI交流基金によって実施されました。
初日:株式会社フューチャーセッションズ代表取締役社長、野村恭彦氏による対話形式のディスカッションワークショップに始まりました。ワークショップではこの先の四日間の肝となるセクターを超えた対話、地域から起こすイノベーションの大切さを学びました。参加者はこのワークショップで“being(あり方)”を高めること、オーナーシップを通じてイノベーティブなファシリテーターとなること、学校/職場、家以外の「第三の場所」を作ること、人と人との繋がりを通じて考えを共有することの大切さを学びました。午後には翌日に控えたトライセクターリーダシップに関するフィールドトリップで投げかける質問を準備しました。
二日目:トライセクターのフィールドトリップとカタリスト(社会変革のリーダーで、本プログラムのメンター的な存在)によるパネルディスカッションを行いました。参加者は五つのグループに分かれそれぞれ行政、企業、NPOの三つのセクターのうち二つのセクターに属する団体を訪れました。行政機関を代表して外務省、経済産業省、在日米国大使館、企業を代表して日本IBM株式会社、株式会社パソナ、株式会社フジテレビジョン、NPOを代表してNPO法人シャプラニール=市民による海外協力の会、認定NPO法人フローレンス、NPO法人ETIC.、一般社団法人ピースボートに学生の訪問を受け入れていただきました。それぞれの団体が学生を迎えるにあたりツアー、ディスカッション、質問タイムを設けアラムナイの尋ねる未来の想像図や自らのセクターが目指すゴールについて答えました。参加者の米村詩枝菜氏は経済産業省へのフィールドトリップを通じて「失敗は当たり前という言葉がとても響きました。何事もチャレンジしていきます。」とコメントしました。また株式会社パソナを訪れた今野拓人氏は「開放的なオフィスやジム等『人財』である社員の職場環境が整備されており、広く人が『働く』ということの可能性を追求している姿に感銘を受けました。」と語りました。
午後は3人のカタリスト柳川舞氏(Air Aroma Japan株式会社)、伴場賢一氏(一般社団法人Bridge for Fukushima)、石井重成氏(釜石市役所)によるパネルディスカッションが行われました。三人のカタリストはいずれも行政、企業、NPO全てのセクターで働いた経験を持ち、その経験ときたる未来に向けてグローバルリーダーシップがどれだけ重要かを語ってくれました。
三日目:場所をアルカディア市ヶ谷に移し、夜に控えるレセプションで行う2050年理想の社会についてのプレゼンテーションの準備をしました。レセプションにはフィールドトリップでご協力いただいた団体をはじめ、在日米国大使館、日本政府その他多くのドナーやサポーターが学生のプレゼンテーションを聞くため参加しました。カタリストの柳川舞氏は三日目のプレゼンテーションを受けて「全部の発表はすごくよくて、変人が普通に住める社会を作ろうとして、変人サミットをやることを提案したグループには、心から熱いものを感じました。もし変人サミットが開催されるのなら是非わたしの周りの変人も引き連れて、参加させていただこうと思います。」と述べました。
最終日:過去の開催より1日長い開催期間となった今回、最終日に四日間の振り返りとチームメンバーを始めとする参加者やスタッフにお互い感謝の気持ちを共有しました。参加者の西貝茂辰氏は「来月からは大学生になる為、このプログラムが自分の参加する最後のTOMODACHIプログラムになるだろうと思っていたが、今回のプログラムに参加してすごい刺激をもらったので、これからもTOMODACHIに参加し続けたい。」と思いを新たにしました。