「TOMODACHI世代の構築:日米の学生による社会的問題解決のためのパートナーシップ」プログラム優勝チームが復興庁でプロジェクトを発表
2016年8月10日、今年で3回目を迎える「TOMODACHI世代の構築:日米の学生による社会的問題解決のためのパートナーシップ」の参加者が復興庁を訪問し、東北での経験と、地域を活性化するプロジェクトの発表を行いました。
今回、本プログラムでは、8月2日から11日の10日間、2月にワシントンD.C.でのプレゼンテーションで優勝した2チームの学生が東北地方・東京を訪問しました。今回の訪日に先立ち、ワシントンD.C.で2週間、日本の大学生19名と米国の大学生15名が講義やパネルディスカッションを通して、日米における市民社会やその役割について学びました。米国プログラムの最後には、グループごと策定したプロジェクトをそれぞれがプレゼンテーションで発表をし、選抜された2チームの参加者が8月に来日し、実際に東北地方を訪問、被害状況や復興の様子を学ぶ機会に恵まれました。
参加者は、プロジェクトの舞台である宮城県女川町と気仙沼市を訪問し、地域で活動する民間企業や非営利団体、行政機関の代表者の方々と会談し、策定したプロジェクトの提案や、現在の復興・再建の状況の理解のため、議論を重ねました。実際に訪問したことにより、見えない課題や問題を肌で感じ、プロジェクトの実現可能性をより明確にすることができました。
復興庁で行われた会では、今回参加者に訪問の機会を企画頂いた、復興庁徳永文恵復興事務官から、冒頭に東北を訪れた日米の学生に感謝の言葉を頂戴しました。その後、復興庁の職員の方々へ各チームがプロジェクトを発表し、質疑応答が行われました。参加者は各プレゼンテーションに対して、貴重なフィードバックをいただいた他、復興庁が行う様々な取り組みについて知識を深め、プログラムを通して学んだ知識を活用しながら考察しました。
本プログラムは、トヨタ自動車、三菱商事、日立製作所の多大な支援により設立されたTOMODACHI交流基金、およびモルガンスタンレーからの支援を受け、実施されています。また、ワシントンセンター、日米研究インスティテュートによるパートナーシップの下、ワシントンセンターが運営実施しています。
各チームの提案プロジェクトの内容は以下の通りです。
- 人魚チーム:宮城県牡鹿郡女川町の特産「ほや」に焦点を当てました。地元中学校と連携し、漁師の方々から直接学ぶことの出来る授業等を提案。教育分野でのパートナーシップを通して、地域基幹産業としての水産業の意味合いや価値、地域の歴史や文化の観点から、当該産業がどのような役割を担ってきたか振り返り、次世代への継承も見据えた復興について学ぶことを目的としています。
- 立ち上がれチーム:津波の防潮堤を、スクリーンとして活用し、映画やスポーツイベント観戦等の開催を提案しました。イベント開催により、飲食店や地元企業による出店や音楽祭など、地域の町おこしとして重要な役割を担い、観光業・経済活性化を促進することを目標としています。