TOMODACHI TOSHIBA科学技術リーダーシップ・アカデミー 最終発表・閉会式
2015年8月10日にTOMODACHI TOSHIBA科学技術リーダーシップ・アカデミー の最終発表会が実施され、1週間のプログラム期間中、共に過ごしていた日米の高校生が集結しました。参加者は、災害早期復興スマートコミュニティの構築について考えたり、ストローを使ってタワーを組み立てる実験を行いました。また、実地研修では日本の最新技術や東芝のスマートコミュニティについて学びました。また高尾山や浅草といった観光スポット巡りを通して様々な日本の文化的側面を学びました。科学と文化のおもしろさを共有し、グループの絆が深まったプログラムとなりました。最終発表では、4つのチームに分かれ、各チームがそれぞれのテーマについて発表し、一週間のプログラムについて感想を述べました。
高校生らのプレゼンテーションは内容豊富で、彼らがこの一週間で学んだ優れた技術や、コミュニケーション方式、組織を活用し、構築するスマートコミュニティのノウハウが盛り込まれていました。昨年と同様、4つのチームはそれぞれ災害早期復興コミュニティプラン対象となる都市を一つ選択しました。
緑チームは仙台市を選び、エネルギーや交通手段、医療面での問題や自然災害の影響を最小化することに重点を置きました。そして環境に優しく、明るいコミュニティ作りに必要な対策について発表しました。
黄色チームはミャンマー南部の沿岸都市、バゴーを選択しました。モンスーンや災害救援活動に関する問題を強調し、防災対策や医療面での災害救援の改善について議論しました。赤チームはエルサルバドルの首都、サンサルバドルを選択し、自然災害や医療機関、交通機関や暴力団に関する課題について対策案を発表しました。
最後の青チームはフィリピン共和国の首都マニラ市を選択しました。マニラの人口過剰の問題や、それを伴うエネルギー需要の莫大な増加や環境汚染の問題について着目しました。さらに、青チームは「マニラ2035年の未来」と名付けた解決策も提案しました。
参加者たちの発表に続いて、先生方もプログラムについて感想を述べました。カリフォルニア州レノックスの高校で教員を務めるホセ・オクタビオ・リバス・ジュニア氏はプログラムについて、日本、生徒、教育者といった3つのキーワードを挙げました。彼は、日本を「豊かで美しい国」と表現しました。また、皆が協力し合ってプロジェクトを完成させる中で参加者たちと深く関われたことと、自分と同じく科学教育に対して情熱を持っている仲間と一緒に協働したことに対して深い感謝の気持ちを述べました。
また今年、初めて教師のアシスタントとして、昨年の本プログラムのアラムナイ(経験者)5名が今年度の参加高校生に、指導やアドバイスをするために、プログラムに参加してくれました。
株式会社東芝の研究開発センター所長で執行役常務である斉藤史郎氏は、「復興が早いコミュニティを設計する上で、地域に富をもたらそうとする考えは素晴らしい」と参加高校生のチームワークとグローバルな視点を称賛しました。今回スペシャルゲストとして招かれていた米国の科学番組で人気な科学者ビル・ナイ氏も、「君たちがこのプログラムに参加し、今ここにいるのは、全ての人が貢献できる、よりよい未来の創造への展望を共有するためです!」と高校生を刺激し、激励しました。
セッションの終わりには全米科学教師協会のパトリック・アダムス氏が挨拶をし、生徒と先生が声をそろえて「We are TOMODACHIー!」と歓声を上げ閉幕となりました。
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