地域のリーダーとなるアラムナイが集合、TOMODACHI災害復興リーダーシップ・トレーニング・プログラムを開催
2016年1月30日から31日にかけて、羽田空港第一旅客ビル ギャラクシーホールでTOMODACHI災害復興リーダーシップ・トレーニング・プログラムが開催されました。
TOMODACHIサマーソフトバンク・リーダーシップ・プログラムやTOMODACHI2015春休みホームステイプログラムなど10個の異なるプログラムに参加したアラムナイが13名が一堂に会し、国際的に活躍する2つのNGOから災害復興に関連したリーダーシップについて学びました。
このプログラムは、J.P.モルガン支援のTOMODACHI NGO リーダーシッププログラムのアラムナイであるロビン・ルイス氏がTOMODACHIイニシアチブと提携し、初めて行ったアラムナイによるプログラムでした。ルイス氏が国際コーディネーターとして活躍するピースボートが30日に、一般社団法人日本イスラエイド・サポート・プログラム(JISP)が31日にそれぞれワークショップを実施しました。
ピースボートは、東京に拠点を置く国際的に活動するNGO(非政府組織)で、平和・人権の観点から国際問題に取り組んでいます。ピースボートからは、防災・減災教育プログラム担当笹田優氏が自分自身と家族の身を守る術を学ぶ「わが家の災害対策入門」を、理事/プログラムオフィサーの上島安裕氏が被災地へ赴く際に心得ておくべき「災害ボランティア入門」のワークショップを実施しました。参加者は、住んでいる地域のハザードマップを確認したり、クロスロードというボランティア先で実際に経験し、判断に困ったケースをグループで話し合うなど様々なアクティビティーを通して、災害復興の基礎を学びました。
また30日には、日本空港ビルデング株式会社 防災安全部 宮本裕司氏から、羽田空港が東日本大震災発生時どのように対応したのか、当時の様子を詳細にお話していただきました。更に、今後の災害対策に必要な多言語対応やオリンピックをはじめとする国際化への対応にも触れ、TOMODACHIアラムナイにとって大変貴重なお話でした。
31日に「緊急支援のあり方とストレスマネジメント」についてワークショップを行った一般社団法人日本イスラエイド・サポート・プログラム(JISP)は、イスラエル国際人道支援フォーラム(IsraAID)が日本で継続的に支援活動をするために、2013年に設立された団体です。災害時だけでなく普段からストレスマネジメントの方法の1つであるBASIC-Phについて、人間がストレスを対処する6つのチャンネルについて学びました。福島県いわき市出身でTOMODACHIサマーコカ・コーラホームステイ研修プログラムに参加した櫻井翔太氏は、「ストレスマネジメントを個人の特徴に合わせて行い、そのレパートリーをブレインストーミングしていったら、色々と出てきて自己分析をしているようで、とても面白かった」と話しました。被災地での支援者とは何か、助ける側の心のケアについて学びました。そして災害時、非常時だからこそ「当たり前のことを忘れないこと」の重要性を再確認しました。
プログラムの終盤では参加者の出身地、福島県、宮城県と岩手県、関東地方グループに分かれ、今後どのように地域で防災・減災について活動したいかなどを話し合いました。地域に特化したハザードマップの作成やSNSを利用した情報伝達、また首都圏直下型地震に備えた多言語での対策など様々な案が提案されました。開催中、防災・減災を多角的に学んだだけではなく、アラムナイ同士の結束とTOMODACHI世代としてのアイデンティティーを強める機会となりました。
最後に、修了証書の授与と羽田空港第一旅客ビル ギャラクシーホールでのレセプションにて幕を閉じました。このプログラムは、TOMODACHI アラムナイ・リーダーシップ・プログラムの一環として、プルデンシャル財団の多大な支援により実施されました。また、プログラムの開催にあたり、日本空港ビルデング株式会社には会場の提供他、様々なご協力・ご尽力を頂きました。