2023年3月号
2023年3月11日は東日本大震災の発生から12年となります。
震災時の米軍と自衛隊の救援活動「トモダチ作戦」から誕生した「TOMODACHIイニシアチブ」は、東北の復興支援にはじまり、現在は日本全国および全米の次世代リーダー育成へとその活動の輪を広げています。人と人とのつながりによるコミュニティーにおける助け合いのネットワークは、若者たちが思い描いたビジョンを仲間と共有し、挑み続け、世の中で活躍できるよう支えるコミュニティーでもあります。

プログラムでは東日本大震災の体験談を共有し、昨今の社会環境の急速な変化に対応するためにもレジリエンスの大切さを一緒に学んでいます。TOMODACHIイニシアチブは、これからも東日本大震災の教訓をしっかりと継承しつつ、東北地方の復興と発展を担う若者の育成に邁進してまいります。

ソフトバンクのリニューアルプログラムにて、地域貢献に関心のある学生を募集

TOMODACHIサマー・ソフトバンク・リーダーシップ・プログラム2.0~未来に向けてのレジリエントなコミュニティづくり~の参加者募集を開始しました。6月からスタートするこのプログラムはオリエンテーションや最終報告会を含む6カ月間、高校生・大学生(東日本大震災発生時に岩手県・宮城県・福島県に居住していた方)18名を対象に実施するものです。7月26日より3週間、米国カリフォルニア大学バークレー校で地域貢献とリーダーシップについて学びます。

TOMODACHIサマー・ソフトバンク・リーダーシップ・プログラム2.0は、2012年から実施してきたTOMODACHIサマー・ソフトバンク・リーダーシップ・プログラムを発展させたものです。これまで、岩手県、宮城県、福島県の高校生1,000人以上に社会奉仕やリーダーシップについて学ぶ機会を提供してきました。

10年の節目として、東京にて対面イベント「TOMODACHI SoftBank Greeting」を2月26日に開催しました。20名以上が参加したこのイベントは、アラムナイ自らが実行委員会を立ち上げ、企画・運営に全責任を持ちました。アラムナイたちは新たなつながりを築き、東北の未来を考えるパネルディスカッションを行いました。

10年間の活動のインパクトレポートは、4月に公開される予定です。
2023年のプログラムに応募を希望される学生の方は、こちらの応募詳細をご覧ください。

災害看護研修プログラムへの参加者募集を開始

TOMODACHI J&J災害看護研修プログラム第8期の看護学生10名の募集を開始しました。学生の参加者募集に併せて、医療従事者として学生の学びのサポートを務めるメンター2名も募集しています。
 
プログラムでは、6ヶ月間の災害医療分野におけるリーダーの育成プログラムとして、災害時に患者を看護する方法だけでなく、災害に関わるすべての人たちの感情的・心理的ダメージをケアする方法も含め、対応者である自分自身の在り方を身につけます。
 
2015年にプログラムが開始してから2022年まで計60名の看護学生に学びの機会を提供してきました。近年、毎年のように全国各地で自然災害による甚大な被害が発生しており、将来の災害に備え、災害発生時に迅速に対応することができる人材の育成が必要であると考えられています。
募集要項などの詳細はこちらをご覧ください。

スポーツリーダーシッププログラム第1期生 アメリカ研修の成果を報告


3月13日、TOMODACHI - U.S. Embassy Go for Gold スポーツ・リーダーシップ・プログラムの第1期生に選ばれた日本の大学生10名が米国での研修から帰国し、東京で最終報告会が行われました。学生たちは3チームに分かれ、「スポーツ施設のマネージメント」「オリンピックなどの国際大会とレガシーの継承」「スポーツ産業におけるビジネス運営と資金調達」について、米国での研修で学んだことを踏まえて、それぞれ英語でプレゼンテーションを行いました。

プレゼンテーションに対し、参加した日本政府関係者、スポーツマネジメント業界関係者、在日米国大使館員からフィードバックをいただきました。プレゼンテーション終了後、プログラム修了証の授与式が行われました。

参加者の一人である岸本洋太氏は、「応募の時、将来のスポーツ業界の発展に貢献したいと書きました。プログラムではスポーツイベント主催者との繋がりを得ることができました。それを生かせる仕事ができるよう前に進んでいきます。またこのプログラムを通じて知り合った方々とのご縁を大切にしたいと思います。これからは成功するために何をすればいいのか、私たち次第だと思います」とプロブラムの成果を語りました。

10名の理系女子学生の研究インターンシップ

2022-23年度TOMODACHI-STEM Women’s Leadership and Research Programに、日本の7つの大学で理工学部に所属する女子学生10名が参加しました。プログラムは、9月20日のリーハイ大学主催のオンラインオリエンテーションに始まり、2023年2月と3月に米国で5週間の研究インターンシップを実施しました。

学生はペンシルベニア州のリーハイ大学またはテキサス州のライス大学のいずれかに滞在しました。各生徒には、アドバイザーとして教授が、メンターとして大学院生または博士研究員がつきました。学生たちのバックグラウンドは多様で、多くの研究室から支援を受けることができました。

このプログラムは、参加者が研究や大学院での研究をさらに進めるきっかけとなり、文化交流の機会にもなっています。学生たちが取り組んだ研究プロジェクトは多岐に渡りました。混合金属酸化物の還元から、ショウジョウバエの筋肉細胞のミトコンドリアに対するアトラースチンの効果の調査まで、さまざまなものがありました。

学生たちはキャリアとリーダーシップを開発するためのワークショップや活動にも参加しました。ワークショップのテーマは、米国大学院で学ぶこと、他文化におけるコミュニケーション、プレゼンテーションの作成、就職活動とそのための準備、女性研究者によるパネルディスカッションなどでした。

研究室での勉強だけでなく、文化的な経験、また同じ理系の女子学生同士の友人を得るなど、学生たちはこのプログラムを通じて多くを得ることができました。

イノウエ・スカラーズ日本での滞在を満喫


2月28日、TOMODACHIカケハシ イノウエ・スカラーズプログラムは、北海道の東海大学と提携したオクラホマ州のノースイースタン州立大学の奨学生とともに、東京・秋葉原で最終プレゼンテーションを実施しました。今回はプログラムの最終イベントということで、2つのグループがプレゼンテーションを行い、帰国後のアクションプランについて報告しました。

発表者の一人は、YouTubeで600人以上のフォロワーを持つ人物で、3月に旅行ブログを作成し、日本文化やアイヌと身近な先住民族の歴史や苦悩の共通点について学んだことを伝える予定だそうです。また、別の発表者は、教授を目指している大学院生で、将来の学生に日本について教え、日本の建築物や博物館を訪れて、自分の目で日本の芸術を見る機会を作りたいと話していました。

各奨学生のアクションプランが話し合われた後、彼らはプログラムを通して日本でのハッとした瞬間を聴衆と共有しました。多くの学生が、「ホストファミリーと過ごした時間」が最もハッとした瞬間であったと共有しました。また「日本での生活は、違ったライフスタイルの側面を見ることができる素晴らしいものであり、非常に貴重な機会で した」とも述べています。ホストファミリーが快く学生を迎えてくれ、ホストファミリーとじっくり話すことで、日本文化の深い部分まで学ぶことができたようでした。博物館でイヌイットの人々について学んだことで、自分の祖先について考えさせられ、「このために自分はここにいるんだ」とハッとさせられたという奨学生もいました。

このプログラムを通じて、奨学生は、日本人同士が協力し合い、「私 」だけでなく、「私たち」であることがいかに重要かを学びました。個人主義的な社会で育ってきた奨学生たちは、みんなが支え合う社会で生きることで、「私たち」の本当の意味を知り、自分の世界観が変わったと感じたようでした。

最後に、奨学生たちは口をそろえて、「もっと海外の人に日本に来てもらい、観光ではなく、実際に生活して文化を体験してほしい」と語りました。ソーシャルメディアやウェブサイトでは限られた知識しか得られず、より深く調べ、日本人と話し、交流しなければ、日本やその文化の真の意味を理解することはできないと付け加えました。

他のイノウエ・スカラーズは、ランドルフ・メイコン大学、ハワード大学、ハワイ・パシフィック大学、ヘンドリックス・カレッジから参加しています。

米日カウンシル・ビジネスアドバイザリーボード(BAB)会合にアラムナイが参加

2月22日、第29回米日カウンシル ビジネス・アドバイザリー・ボード(BAB)ミーティングが東京アメリカンクラブで開催されました。3年ぶりの対面での会合には、6名のアラムナイが参加し、基調講演「日米同盟は盤石か? 〜アメリカ社会の分断、日本人の平和主義の影響~」を拝聴しました。基調講演は、阿川尚之教授(慶應義塾大学名誉教授)がジェニファー・ロジャーズ氏(アシュリオンジャパン・ホールディングス合同会社 アジア法律顧問)との対話形式で、プレゼンテーションを行いました。

TOMODACHI住友商事奨学金プログラムのアラムナイ、関康典氏は「『日米関係は、安全保障において両国にとって有益である必要がある』という阿川教授の講演中の言葉に、今後の日米関係を考えさせられました」とコメントしました。続きを読む>>

次世代サミット2023 パネルディスカッションの登壇者を紹介

次世代サミットは、TOMODACHIアラムナイたちが再会を果たし、互いに刺激し合い、学び合うための年に一度の会合です。

サミットの2つのパネルのうち、ひとつは海外留学に焦点を絞ります。3人のアラムナイパネリストたちが、海外留学に興味を持つ次世代の人々に向けて、その経験やアドバイスを紹介します。

モデレーター:

  • 奥谷紘子氏 Building the TOMODACHI Generation: Morgan Stanley Ambassadors Program(2016年)

パネリスト:

  • 吉村真梨奈氏 渡邉利三寄付奨学金(2017-2018年)
  • 遠藤徳泰氏 TOMODACHI住友商事奨学金プログラム(2021年)
  • 早坂俊輔氏 TOMODACHIサマーソフトバンク・リーダーシップ・プログラム(2017年)
パネリストのプロフィールおよび登録はこちらから。

アラムナイ ハイライト

徳永ケリー氏は、徳永ケリー氏は、2023-2024年TOMODACHIアラムナイ九州地域の地域代表です。彼女は2014年のTOMODACHIカケハシ イノウエ・スカラーズプログラムと2018年のTOMODACHI大和ハウス学生リーダーシップ会議 (ロサンゼルス)に参加しました。ケリーはハワイで生まれ育った日系5世で、日本や曾祖父の故郷である福岡についてもっと知りたいと考えています。

TOMODACHIのプログラムから得た最大の収穫は、変化を信じる人の影響力と団結の力だと言います。彼女は人々との対話によって力を得たと感じています。続きを読む>>

TOMODACHI 採用情報


米日カウンシル-ジャパン & TOMODACHIイニシアチブ プログラム インターン(在宅勤務)
米日カウンシルージャパンとTOMODACHIイニシアチブではインターンを募集しています。当インターンシップは無給ですが、非営利団体、民間企業、および行政機関等に関わる様々な経験を得ることができます。 インターンシップは、日英文書の作成、翻訳、ウェブサイト管理、ニュースレターの作成、プログラム参加者やドナー企業との交流、プレゼンテーション、イベントの企画など、多岐にわたる業務を含みます。詳細・応募方法はこちらをご覧ください。
 
TOMODACHIイニシアチブ アラムナイ プログラム インターン(在宅勤務)
プログラム インターンは、TOMODACHIイニシアチブ アラムナイリーダーシップ プログラムの実施にあたって、米日カウンシルのプログラム & パートナーシップ ディレクターとTOMODACHI アラムナイコーディネーターを補佐します。米日カウンシルのプログラム & パートナーシップ ディレクターの指示に従い、TOMODACHI アラムナイの情報をTOMODACHI アラムナイコミュニティーや米日カウンシルコミュニティーに発信していく業務を担います。
詳細はこちらをご覧ください。
応募に関するお問合せ:alumni@usjapancouncil.org
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Update from Team TOMODACHI - March 2023

For donors, supporters, and friends of the TOMODACHI Initiative and the TOMODACHI Generation.

Led by the U.S.-Japan Council and the U.S. Embassy in Tokyo, the TOMODACHI Initiative is a public-private partnership born out of support for Japan’s recovery from the Great East Japan Earthquake. TOMODACHI invests in the next generation of Japanese and American leaders through educational and cultural exchanges and leadership programs.